女王返り咲きを目指すアニカ・ソレンスタム

今年の米国女子ツアーの開幕戦「SBSオープン」には、アニカ・ソレンスタム（37＝スウェーデン）が出場する。ここ最近、ハワイでの試合に出場しなかったのは、スケジュール的な問題だという。「毎年11月や12月までシーズンがあるので、少し休みが欲しかった。昨年はあまり沢山プレーをしなかったので、今年はそんなに長い休みは必要なかった」と、6年ぶりにハワイの地を踏むこととなった。

試合前日の共同記者会見に呼ばれた元女王は、会見場に入るなり、「広い部屋ね」とつぶやいた。それもそのはず、100人近く入れる部屋の中に集まった記者は数えるほど。部屋の広さが、人数の少なさを際立たせてしまっていた。昨年は背中の怪我に悩まされ、トーナメント出場はわずかに13試合で賞金ランキングも25位と低迷した。最近では年齢的な限界説も囁かれている…。

そんな不安を払拭するかのように、本人は賞金女王奪還へ向け気合を漲らせた。「私は賞金女王になりたいし、トーナメントにも勝利したい。それに世界1位にも戻りたい」。ソレンスタムの言葉は、自分自身を鼓舞するようにも聞こえた。

米国女子ツアーでは、ロレーナ・オチョアを筆頭に、スーザン・ペターセンやモーガン・プレッセルなど、世代交代の波が押し寄せている。しかし、「私は“アニカのゴルフ”をするのが目標」とソレンスタムは言う。周りの選手は関係ない。ここにも輝きを取り戻す為の孤独な戦いがあった。（編集部：今岡涼太）