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おかげで多趣味 テレサ流、勝つためのメンタル術

最終日最終組での優勝争いの前夜、当事者である選手たちはいったい何を考えて長い夜を過ごすのだろうか?「NEC軽井沢72」が行われた土曜日の晩、テレサ・ルー(台湾)はホテルの自室にこもっていた。手には鉛筆を持ち、目の前にはスケッチブックが開かれている。そう、絵を描いていたのだ。

「絵を描いていると、集中できるし、気持ちが落ち着くから――」。数カ月前から始めたという新しい趣味で、今は動物や肉体を、手本を見ながら模写しているという段階。それでも、優勝争いで高ぶる神経を静め、心地よい集中へと導いていくドローイング(絵を描くこと)が、翌日のパフォーマンスに好影響を与えたことは想像に難くない。

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話を聞いてみると、ルーはかなり好奇心旺盛な女の子だ。今年初めのシーズンオフには2週間のイタリア旅行へ行き、ローマ遺跡などを観光した。高価な一眼レフカメラを携えて意気揚々と乗り込んだが、「操作が大変だし、機材が重くて…」と、趣味としてのカメラは挫折した。最近はもっぱらスマホカメラで済ませている。

以前は、楽器にも挑戦したことがあるという。「ウクレレ。あと、フルートも!」ウクレレなんて、明るいルーのキャラクターにはぴったりはまりそうだが、「家族に『うるさいからもう辞めて!』って言われた」と笑う。「絵は、静かだからいいね(笑)」。確かにその通りだ。

ちなみに、ゴルファーの間で絵を描くことは意外とポピュラーな趣味だ。ミッシェル・ウィサンドラ・ガル(ドイツ)はその作品を自身の公式ウェブサイトでも公開している。大学で芸術理論を専攻したルーク・ドナルド(イングランド)は、プロ並みの画家でもあり、熱心な絵画収集家の一面も持っている。

ゴルフ場以外での時間をどう過ごすのか? プレッシャーの増してくるシーズン終盤戦、その重要度はますます高まることだろう。(編集部/今岡涼太)

今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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2015年 NEC軽井沢72



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