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「海外メジャーは勉強の場」今季3勝目のテレサ・ルー、数字が示す強さ

「夢みたい。緊張しました」と優勝会見で開口一番切り出したテレサ・ルー(台湾)。だが、その言葉を素直に受け入れるのは難しかった。国内女子ツアー「NEC軽井沢72」最終日に「67」とスコア伸ばし、通算14アンダーで2位に2打差をつけて、今季3勝目に一番乗りを果たしたこの日のプレーは、その言葉とは対照的に危なげないものだった。

スタート時は服部真夕を2打差で追いかけていたが、1番で3mのバーディパットを沈め、服部がボギーとしてわずか1ホールで首位に並んだ。3番(パー3/183yd)では5Iのティショットを30cmにぴたりとつけ、5番は残り103ydの第2打を50度のウェッジで1mにつけてお先にバーディ。切れ味鋭いアイアンショットで次々にピンを攻め、後続に影を踏ませず逃げ切った。

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2週間前に行われた「全英リコー女子オープン」では、最終日に首位から出たが「74」を叩いて6位に沈んだ。「みんなの期待もあったし、私もメジャー優勝したかった。緊張してパターが入らなかった」と悔やんだが、その経験を忘れなかった。「だから、今日は18番までスコアボードを見なかった。リラックスして回れば、パターも入るかなと思って。私、メンタル弱いよ!」と、ケラケラ笑った。

賞金ランキングでは、首位のイ・ボミに4146万円差に迫る2位。ちなみに、今季海外メジャーで獲得した127712ドル(約1583万円)を加算すれば、2560万円余りの差に縮まるが、男子と違い、現状では国内女子ツアーの賞金ランキングに海外メジャーの獲得賞金は加算されない。

ルーはいう。「私は気にしない。だって、もしそうだったら不公平じゃない?私はメジャーに勉強のために行く。天気も、雰囲気も、プレッシャーも。そういうのを経験したら、みんな成長すると思うから」。

日本ツアーを主戦場とするようになった2011年以降、ルーは貪欲に成長を続けていった。慣れない日本での戦いは、「キャディさんに色々教えてもらった」と振り返る。「一番はコースマネジメント。ミスを簡単にしなくなったし、グリーン周りをたくさん練習した」。

現在、平均ストローク、パーセーブ率、リカバリー率、平均バーディ数でツアートップに立つルーだが、その推移は次の通りだ。

<平均ストローク>
15年 1位 70.0833
14年 3位 70.6384
13年 4位 70.9361
12年 30位 72.3807
11年 39位 73.1152

<パーセーブ率>
15年 1位 90.6250
14年 4位 88.7500
13年 5位 87.8136
12年 34位 83.1728
11年 37位 81.6750

<リカバリー率>
15年 1位 72.9258
14年 4位 68.9008
13年 14位 65.7563
12年 57位 57.7640
11年 42位 57.7017

<平均バーディ数>
15年 1位 3.7292
14年 7位 3.4875
13年 18位 3.1398
12年 25位 2.8208
11年 46位 2.4925

「賞金女王なんて、まだ全然じゃない?もうちょっと頑張れば…。もちろん、女王になれたらうれしいけど、それだけが目標じゃないし、平均ストロークに集中したい」。だが、この成長ペースを続けたら…、秋にどうなっているかが興味深い。(長野県軽井沢町/今岡涼太)

今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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2015年 NEC軽井沢72



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