恐怖の谷越え!?魔の2番ホールに悪戦苦闘!
国内女子ツアーの第3戦「ヤマハレディースオープン葛城」は、昨年の優勝スコアが1オーバーだったことでもわかるように女子ツアーの中でも1、2を争う難コースでの開催となる。初日にアンダーパーでラウンドする選手は11人いたが、決して易しいとは言えない状態だった。
中でも何箇所か大叩きをする選手が現れるホールがあるが、特に目立ったのは411ヤードの2番パー4だった。ティグラウンドから見て、フェアウェイが左手前から右斜めに伸びているレイアウトのため、飛距離の出ないアマチュアの方は上の写真よりも左45度の方向を狙う。しかしプロたちは正面の林よりもさらに右に開けたコースで250ヤード先のフェアウェイや、さらに右のグリーン方向を狙っていく。
写真は飛距離に定評がある服部真夕で、彼女の場合はグリーン方向を狙っていく。しかし、狙い通りに打ったとしても結果は、吹き抜ける風の状況によって大きく左右される。特にティグラウンドからフェアウェイの間は深い谷間になっているので、落としどころとは極端に違う強さの風が抜けることもあるので、リスクが高いのだ。
この日、この2番でボギーを打った選手は31人。ダブルボギーは13人でトリプルボギーを叩いたのは4人。さらに4オーバーのダブルパーとなった選手も現れた。平均スコアは4.61。プロの試合ではパー5でこの数字は見られるが、パー4では珍しいことだ。
ただでさえ終盤に難しいホールが待ち構えているのに、序盤にダブルボギーなどを叩き出鼻をくじかれるとその後、挽回しようと無理な攻めをして悪い結果を引きずることにも繋がってしまう。
「このコースは難しいですから、ボギーを叩かないなんて無理です。最初からそう思ってプレーしないと持ちませんよ・・・」この日首位タイでホールアウトした白戸由香も話していたが、初日にボギーを叩かなかった選手は一人もいなかった。残り2日間、最後まで冷静にボギーやダブルボギーを受け止め、我慢のゴルフを貫いた選手が栄冠を掴むことになるのだろう。(編集部:本橋英治)