2009年 スタジオアリス女子オープン

悩める天才、開幕から4試合連続の予選落ち

2009/04/11 20:17
今季初の予選突破ならず。開幕前にこんなキンクミを想像できただろうか…

昨年にプロ転向を果たし、今シーズンがルーキーイヤーとなる金田久美子が長いトンネルの中で喘いでいる。国内女子ツアー「スタジオアリス女子オープン」2日目、51位タイからスタートした金田は「80」を叩き、通算12オーバーの85位タイで予選落ち。これで開幕戦から4試合連続の予選落ちとなり、いまだトンネルの出口が見えない状態にある。

アマチュア時代から“天才少女”としてその名を馳せ、鳴り物入りで迎えた今シーズン。タイガー・ウッズミッシェル・ウィと同じナイキと用品契約を結び、華やかにシーズンインしたはずだった。並外れたポテンシャルに疑う余地はないが、その才能に何が起きているのか。

開幕戦から1メートル前後のパットが入らず、「イップスになりそう」というほどの状況。ショットでも、今年から改造を始めたスイングが馴染まず「これまでの3試合はダフってばかり。これまでダフリとトップなんて無かったのに」と光明は見えず。今週はパット、ショットともに以前の打ち方に戻しつつ、パター自体も2年間使用していた以前のモデルに戻した。それでも、一度狂った歯車はなかなか噛み合ってくれないラウンドが続く。

アマチュア時代は「プレー中は今夜は何を食べようかな、とか、爪を何色にしようかな、とかゴルフに関係のないことばかり考えていた」と話していた金田。それが、「最近はプレーのことを考え過ぎかも」と、心境の変化に自らも戸惑い気味だ。プロゴルファーとしての過剰な自覚か、周囲の期待に応えようとする重圧か。スイング改造も、同じ心境によるアクションかもしれない。「自分のゴルフができるようになるには、自分の中であと2試合はかかると思います」。天才が目覚めるのはいつの日か…。

2009年 スタジオアリス女子オープン