2012年 ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント

有村智恵、米ツアー挑戦の意義

2012/09/04 15:23
米ツアーへの挑戦を表明した有村智恵。複数年シード権を得られる国内メジャーへのモチベーションも大幅アップだ。

そのニュースを知ったのは、恥ずかしながら「ゴルフ5レディス」の取材に向かう名古屋への新幹線の中、金曜日の夕方のことだった。インターネットのニュースサイトの記事を目にして、眠気が一瞬で吹き飛んだ。

有村智恵が米ツアーへの挑戦を表明”。これまでも幾度となく話題には出ていたが、その度に「メジャーには興味があるけど、フル参戦は考えられない」と話していた有村。その心境の変化が驚きだった。

米ツアー挑戦というのは、米ツアー出場権を懸けた予選会に出場するということ。2次予選(10月9日~12日@米国フロリダ州プランテーションG&CC)の上位70位タイまでに入ると、最終予選(11月28日~12月2日@米国フロリダ州デイトナビーチ)に進出でき、その上位に入ると翌年の米ツアー出場権を獲得できる。まだ道のりは長く、決して容易とは言えないが、“行きたい”という意志を明確にした意味は大きい。

「すごく悩んだし、理由もいっぱいある」と有村。総括すると「ゴルフがもっともっとうまくなりたい気持ち」というが、4年後のリオ五輪でのメダル獲得、海外メジャー大会での優勝というのが、有村の目指す道にあるマイルストーンだ。

「もし(リオ五輪に)出られたときに、胸を張ってこのために準備を万端にしてきたと思いたい。それには国際大会での経験がないと、絶対に自信を持って挑めない。アメリカで戦っている選手、米メジャーで戦っている選手に自信を持って挑めるかというと、今の自分はそうじゃないから、アメリカでいろんなことを経験して、準備してきたという気持ちになりたい。ちゃんと勝つための準備をしてきたのかと自分に問いかけて、一番の状態で臨みたい」。

もちろん、国内ツアーやスポンサーに対する責任も頭をよぎったことだろう。そのために、多くの人の意見も仰いだはずだ。実際、我々メディアから見ても、国内ツアーから有村が抜ける穴はとても大きい。だが、それ以上に世界を目指す有村のビジョンに共感する人も多いはずだ。

自身の体調管理や練習、さらに道具に至るまで、有村のゴルフに対するストイックさは関係者の誰もが知るところ。そんな彼女が自分自身の心を見つめ、不安要素を取り除く決断をしたということ。良いとか悪いとかは簡単には言えないが、アスリートとして、プロゴルファーとして“道”を究めようとする彼女の姿勢には感服せざるを得ない。(岐阜県瑞浪市/今岡涼太)

■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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