女子ゴルフ界が迎える一時代の終焉

今季最終戦を迎えた国内女子ツアーだが、今シーズンの終了を持って一つ大きな節目を迎えることとなる。1997年2月から14年の長きに渡って日本女子プロゴルフ協会の会長職を務めてきた樋口久子氏と、その樋口氏を支えてきた小林法子副会長が今期限りで定年となり、その要職を終えることとなった。

今後は、12月17日のLPGA総会で新しい理事および会長を決める選挙が行われ、来年2月16日の決算総会で新体制へと引き継ぎが行われる。

今週金曜日、宮崎市内のホテルで毎年恒例となっているLPGA主催のメディアとの懇親パーティが開催された。普段は裏方に徹している協会スタッフが盛り上げ役となり、テレビ局や新聞社の記者たちが芸やカラオケを披露する。そして、最後は樋口会長が1年に1回しか歌わないという「川の流れのように」で締めてお開きとなる宴だ。

だが今年は前述のように少し事情が異なっていた。記者クラブから、樋口会長、小林副会長へ花束と表彰状をかたどったケーキが贈呈され、登壇する人々が口々に会長らへの感謝の言葉を口にする。徐々に惜別の寂しさが会場に染み渡ると、樋口会長の「川の流れのように」では、壇上に勢揃いした協会スタッフの誰からともなく涙がこぼれ落ちた。

ここまで強烈に人々を惹きつけ、数々の改革を行ってきた樋口体制。昔はプレスルームに5人しか記者が居なかったのに、今は100人来るようになったと感慨を口にした重鎮も目頭を熱くする。藍ちゃんブームに沸いた昨今。カリスマが去り、韓国人の賞金女王が誕生した来年は、一体どんなシーズンとなるのだろうか？（編集部：今岡涼太）