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「第一印象は子供でした」 “スマイルクイーン”キム・ハヌルの2425日

◇国内女子◇NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 最終日(24日)◇マスターズGC(兵庫)◇6510yd(パー72)

「第一印象は子供でしたが、コースに立つと雰囲気がガラッと変わった」。来日したキム・ハヌル(韓国)を空港で迎えた通訳兼マネジャーの万美景さんが電話インタビューで答えてくれた。

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キムは12歳から競技を始め、2007年に韓国でプロ転向。12年「サロンパスカップ」に臨時登録で日本ツアー初出場を果たし、15年から本格参戦した。同年の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」から現役引退となる今大会までの2425日で155試合に出場し、ツアー6勝。生涯獲得賞金は3億7000万円超(全体66位)と結果を残してきた。

本格参戦前から日本人の先生に日本語を教わるなど入念な準備で、ひらがなとカタカナをマスター。それでもキムは「暖かい、暖かかった、暖かくない。です、ます。4(シ)、4(ヨン)。7(シチ)、7(ナナ)が難しかった」。明るい人柄で日本人選手からの人望も厚く、「メイクを教えてほしい」と頼まれることもあった。

異国での唯一の息抜きがスイーツだった。全国各地をツアーで転戦する中、コンビニを訪れては新作のアイスやお菓子が発売されていないか鋭くチェック。「甘いものが大好き」と連戦の疲れを癒やした。

コロナ禍となった20-21年シーズンは苦しみも大きかった。この2年で新型コロナウイルス感染拡大防止のための2週間の隔離生活は日本、韓国あわせて7回。計3カ月以上に及んだ。

入念にコンディションを整えて来日しても、隔離明けはまたイチから調整しなければならず、生命線でもあったショットの精度に狂いが生じた。賞金女王争いに加わった17年のパーオン率は71.6%だったが、今季は61.9%にまで低下した。

大会では全4日間を通じてミニスカートで通した。父からの「プロは魅せてナンボ」の教えを最後まで貫いた。過去にはカイロを体に貼ってでもミニスカートにこだわった。

“スマイルクイーン”として多くのゴルフファンを魅了した。最終18番のギャラリーからは、これまでのキャリアを労うように盛大な拍手が沸き起こった。(兵庫県三木市/玉木充)

玉木充(たまきみつる) プロフィール

1980年大阪生まれ。スポーツ紙で野球、サッカー、大相撲、ボクシングなどを取材し、2017年GDO入社。主に国内女子ツアーを担当。得意クラブはパター。コースで動物を見つけるのが楽しみ。

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2021年 NOBUTA GROUP マスターズGCレディース



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