諸見里の急激な進化に“シンゴ”の影あり!?
今年の「プロミスレディス」は、諸見里しのぶの強さを再認識させられた週だった。初日にコースレコードタイの「64」で抜け出し、最終日も再び「64」をマークしての完全優勝。トーナメントレコードとなる通算18アンダーを叩き出し、2位以下に5打差をつける圧勝劇。自身も「冷静に“ここでこうすれば大丈夫”というのが分かってきて、バタバタしなくなりました」と、技術、メンタルの両面での成長を実感している。
最近目を引くのが、ドライバーでもアイアンでもパターでも、待ち時間さえあれば左打ちの素振りを繰り返していることだ。「(今年の)フジサンケイから始めました。『マスターズ』で、シンゴさんの映像を見てからです」。左右の肉体的なバランスを偏らせないため、片山晋呉が左打ちの素振りを頻繁に行っているのは有名な話だ。
兼ねてから、片山にゴルフの相談を受けてもらっているという諸見里。「今年のダイキンの後、調子が悪くてシンゴさんに電話をしたんです。アドバイスは受けたのですが、その後シンゴさんが出版している本を読んで、私はシンゴさんの10分の1も努力をしていないな、と感じました」。その後は「失礼に当たる」と、片山に聞くのではなく、片山の行っていることを自ら実践。左打ちも、その一環だ。現在は食事も左手で箸を持ち、スコアカードの記入なども左手で行っているという。
「1度だけ左打ちだけでラウンドしたのですが、ハーフ『69』でした…」。一方の片山は、18ホールを80台。「でも、あれだけ素振りをしてるのだから、今なら10打は縮められると思うんですよね」と笑う。実際にスイング面での効果は、感覚的な要素が強いためか、「あると信じています」と濁す。だが、この格段の進化を見る限り、“シンゴ効果”は間違いなく現れているのではないだろうか。