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“ケプカ専用席” 牛肉がつなぐ世界ランク1位との縁

◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 事前情報(14日)◇フェニックスカントリークラブ(宮崎)◇7027yd(パー71)

「ダンロップフェニックス」の優勝者に与えられる賞品の目玉は一頭分の宮崎牛(宮崎県知事賞)。2016年&17年大会で連覇を達成したブルックス・ケプカは「自宅には買い足したものも入れて、冷蔵庫が4つあるんだ。冷凍した牛肉でいっぱいだよ。アイスクリームを入れるスペースもない」と笑う。肉はもう十分、と言わんばかりだが、チャンピオンは今年パワーアップして宮崎に帰ってきた。

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ケプカは最新の世界ランキングで1位にカムバックしたばかり。この秋にダスティン・ジョンソンジャスティン・ローズ(イングランド)との上下動を繰り返したが、「最高の気分がする。地球上に僕より上の選手はいないんだ」とトップの座に君臨して来日した。

同大会にランクトップで出場するのは、タイガー・ウッズ以来。今年は1996年までに尾崎将司が達成した3連覇に挑む。「コースに大きな変化はなかった。林に入れたり、大きなミスをしなければ(一昨年の通算)21アンダーの記録も敗れると思う」と力強い。

ところで会場のフェニックスCCはこの秋、大会に合わせてレストランに“ケプカ専用席”を設けた。初出場時の16年から毎年、同じ席に座って優勝したことから、テーブルのひとつに記念のアクリル板を埋め込んだ。サインの上に「大会期間中、彼は毎日この席で宮崎牛の牛丼を食べました」という文言が刻まれている。

かつてウッズも愛した当地の牛丼は、ケプカもお気に入り。レストランマネージャーの原口結衣さんは「2016年に初めて優勝して、表彰式が終わった後もケプカ選手はここに来て牛丼を召し上がって帰られました。そんな選手は私が知る限り初めて。去年も同じだったんですよ」と明かす。今年も開幕2日前、新しくできた専用席に腰を下ろしたケプカは「メニューはいらないよ。ビーフボールをお願い」と、さっそく注文したという。

“フェニックスの牛丼”は再びクローズアップされ、最近では隣接するシーガイア・リゾートから食事のためだけにコースを訪れるお客さんも多いとか。大会終了後はもちろん、一般のゴルファーも運が良ければ世界ランカーの特等席の利用が可能。色彩豊かな歴史を刻んできたコースの新たな名物になるかも? (宮崎県宮崎市/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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