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「刻みたくなかった」川村昌弘の執念 旅人の次週の居場所

◇国内男子&アジアン◇レオパレス21ミャンマーオープン 最終日(28日)◇パンラインゴルフクラブ (ミャンマー)◇7103yd(パー71)

アジアンツアーは、各大会で5位以内に入ったツアーメンバーに翌試合の出場権(メジャーなどを除く)を付与する。通算9アンダーで最終18番(パー5)を迎えた川村昌弘は「分かっていたんです。(2打目を)刻んでパーならば、来週出られるなって」と言った。しかし彼は、そうしなかった。池越えの積極策を選択し、ボールは水しぶきを上げた。

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このホールをボギーとして、通算8アンダーでのフィニッシュは8位タイ。予想通り、パーで締めて9アンダーなら結果的に5位タイに入り、次週マレーシアで行われる欧亜共催試合「メイバンク選手権」のチケットが手に入っていた。「でも」と川村は言う。

「もし、刻んで順位を守りに行けば、優勝がなくなってしまう。だから刻みたくなかった。アングル的にも、風も、ライも、2オンを狙うには厳しかったです。けれど、上手く大きなスライスを打てれば、イーグルの可能性もあった。そうなれば相手も分からないと思った」

最終ホールを迎えるにあたり、優勝したポール・ピーターソンとは同組で3打差にいた。昨季アジアンツアーのシードを落とした川村にとって、次週の出場権はもちろん魅力的だったが、それは「優勝」の味に勝るものではない。

「しょうがないです。仮に(ピーターソンと)同じ組で回っていなくても、スコアが分かっていれば狙っていたと思う。でも楽しかった。それなりに緊張もして、おもしろかったです。厳しい状況でトライできたのは良かった」

川村は次週の出場権をつかめなかった。それでも彼は週明けにマレーシアに飛び、「メイバンク選手権」の会場に行く。当初から、欠場者が出た場合の待機選手としてチャンスをうかがうつもりだった。各国を巡るツアーでは、外国までウェイティングに出向く選手は少なく、アジアンツアーでの過去の実績から「マレーシア国内の選手よりは自分の方が(出場の)優先順位が高い」というのが川村の目論見。もちろん渡航費、滞在費は安くはないが、「出られなくても練習はできる」と淡々としている。

「刻んでもつまんない。(仮に)刻んで来週出られたとしても、来週の試合がダメになりますよ」と笑った。2位じゃダメ、5位じゃダメ、勝たなきゃダメ。世界を巡る24歳の旅人は、あくまでプロゴルファーだった。(ミャンマー・ヤンゴン/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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