ニュース

国内男子RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメントの最新ゴルフニュースをお届け

芥屋GCの高麗グリーンを一変させた米国人キーパー

高麗グリーンに注ぐ愛情

プレーを終えた選手たちが口々に言った。「グリーンのコンディションが本当に素晴らしくなった。ここ2、3年でまるで見違えるように」――。

国内男子ツアー「RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント」が行われる福岡県の芥屋ゴルフ倶楽部は、ツアーの年間スケジュールで唯一、高麗グリーンで争われる大会。この戦いの様子を近年一変させた、異国から来た名グリーンキーパーがいる。

<< 下に続く >>

アンドリュー・マクダニエルさん、37歳。2013年3月から同コースでコース管理部の課長を務める米国人だ。

米国南部のアラバマ州生まれの彼は、小さい頃はゴルフの経験はなく、もともとは野球少年だった。「スポーツが好きで、屋外にいる仕事がしたい」という思いから、ミシシッピ州立大で芝生の勉強をした。在学中、千葉県のゴルフ場で参加した3カ月間の研修が日本との出会い。大学を卒業してすぐに同コースに戻り、その後、茨城、愛知、再び千葉と渡り歩いて大阪のゴルフコースの管理会社に勤めていた時、芥屋からお呼びがかかった。

アジアのゴルフ場の多くでフェアウェイを中心に採用される高麗芝は、高温多湿の気候に強い特徴がある反面、グリーンではゴルファーに“異色の”戦いを強いる。芝目が強いため、硬く刈り込まれるとショットは止まりにくく、パットでは転がりが傾斜以上に影響を受けやすい。日本のツアー会場は大多数がベント芝のグリーンを採用しており、この芥屋の試合だけは別のパターを握る選手も少なくない。

小さい頃から高麗グリーンで育った池田勇太が説明する。

「高麗グリーンで一番大切なのは“芽数”なんですよ。あるスペースに、どれだけ芝が多く詰まっているか。詰まっていなくて、1本、1本が“立っている”状態では、短く刈ることができない。ほとんど地肌が見えてしまうから。短く刈れないと、砂を多く入れなくてはならない。そんなサンドグリーンだと、アプローチでバサっとボールが停まって、転がしてもスピードが出ない」

「けれど、芽数が詰まったグリーン、“おれの頭(髪質硬め&毛量多め)”みたいな感じだと、短く刈れて、軽く砂を入れるだけで速くなる。(最近の芥屋は)昔の青木さんみたいに滑らせるか、ラインを読んでいくか、どうやって打つか、楽しめるグリーンになった」

マクダニエルさんは池田の言葉にうなずいて言った。

「まずしっかりとした芝生を育てることが大切。それでやっと薬を使ったり、いろんなことができる」。母国には高麗グリーンのゴルフ場は数えるほどしかない。正直に言えば、「今まではあまり関わって来なくて、あまり興味がなかった。(高麗芝は)いいグリーンにはならないなと思っていた」。だが、この大仕事を任されて向き合い方が変わった。

高麗グリーンにそそぐ愛情

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

関連リンク

2015年 RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント

GDOゴルフ速報アプリ

松山英樹や石川遼の活躍をiPhoneへお届け【GDOゴルフ速報アプリ】
注目度が高まっている米PGAツアーや、国内男女ツアーなどの試合速報をいち早くあなたのiPhoneへお届けします。
● 各ツアーの速報をiPhoneへ配信!
● 見やすいフォントサイズに変更できます!


あなたにおすすめ


特集SPECIAL

宮本卓×GDO 旅する写心
ゴルフフォトグラファー宮本卓×GDOのスペシャルコラボコンテンツ。国内外のゴルフ写真を随時更新中!!
やってみよう! フットゴルフナビ
サッカーとゴルフが融合した新スポーツ「フットゴルフ」の総合情報サイトです。広いゴルフ場でサッカーボールを蹴る爽快感を、ぜひ一度体感してみよう!

ブラインドホールで、まさかの打ち込み・打ち込まれ!!ゴルファー保険でいつのプレーも安心補償!