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5アンダーでもガッカリ 矢野東が向き合う「欲深さ」

◇国内男子◇カシオワールドオープン 初日(25日)◇Kochi黒潮CC(高知)◇7335yd(パー72)

およそ5アンダーでホールアウトしてきた表情ではない。「ひどかった…」とこぼす原因は後半に鳴りを潜めたパットもそうだが、別に思い当たる節があった。「やっぱり欲が出てきちゃう」。前年末の特別QTのトップ通過からツアーに復帰した2021年、翌年のシード復帰を確実にしても、やっぱりゴルフの難しさばかりが身に染みる。

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8月末の「Sansan KBCオーガスタ」から4試合で3回のトップ5入りと好成績を収めた夏場以降、44歳には“次の苦しみ”が現れた。河野勝成コーチとのスイング改造に取り組み、「まだ理想的ではない」と強調しながら、「ボールコントロールにいっぱい、いっぱいだった」時期を乗り越えたのが今。次の段階に入ってまた、悩みごとが尽きないらしい。「スコアを作るには自分のマインドコントロールがすごく大事で…」

復活へのプロセスを経て「1日7アンダー、8アンダーを出すのは難しい」のが現状と自覚している。だから「3アンダー、4アンダーを積み重ねることでチャンスを作る」のが理想だ。「でも、つい欲が出てしまう。ホントに欲深いんで」。初日の前半アウトで5バーディを稼いだ途端、なんだかモードが切り替わってしまい…。

「5アンダーでも途中で満足できなくなる。きのうのご飯のときには『1日4アンダー×4日間=16アンダーで良い』とか自分で言っていたくせに。前半は良かったのに、後半決められずイライラしてしまう。(試合になれば)『あれも入らなかった、これも入らなかった』…って」。自分のゴルフへの態度がいきなり厳しくなる、そんな自分も許せない。「非常に難しいところ。一番の課題」が目の前にある。

ツアーをけん引した20代、30代の頃とはスイングも、体つきも、フィーリングにも違いがある。コースの練習場に毎日のように遅くまで居残り、晩酌をともにした同世代の戦友たちは数えるほどに。遠征中、夕食時の会話の相手はテレビ電話の向こうの家族になった。

ただ、一打に対する気持ちは「同じ」だと矢野は言う。「良いショットを打ちたい、良いパットを入れたい」。頭に描くイメージ通りに行けば、いつだって夢のようなスコアになる。「でもゴルフはそんなに簡単じゃないから(笑)。しっかりマネジメントして、気持ちをコントロールして、4日間のスコアを積み上げることが大事。どうすれば克服できるか…考えている」。トップと3打差、3位で滑り出しても、ツアープロは手放しで喜べない。(高知県芸西村/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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