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ハワイで知った「道具に頼る」 金谷拓実の“伸びしろ”は

◇国内男子メジャー第3戦◇日本オープンゴルフ選手権競技 3日目(19日)◇古賀ゴルフ・クラブ(福岡)◇6817yd(パー71)

「日本オープン」のローアマチュア賞は、1980年代前後に活躍した阪田哲男が最多の通算4回を獲得した。金谷拓実(東北福祉大3年)は2018年大会までに、戦前の赤星六郎、鍋島直泰と並ぶ3回。“先輩”たちがいずれも生涯アマチュアを貫いたのに対し、21歳は近い将来、プロに転向するつもりでいるというわけで、そのスゴさが際立つ。

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5回目の出場となる今年は世界アマランク1位の称号を背負って、大会に乗り込んだ。前日未消化だった第2ラウンドを戦ったこの日午前は、予選落ちの危機にあった。7オーバーで迎えた最難関ホールの終盤17番(パー3)、第2打は左足下がりのバンカーショット。砲台グリーンに放たれたボールは激しくうねる面をものともせず、ピンそば1mについた。

「たぶん寄せないと(予選通過は)厳しいかなと思っていました」とパーセーブに胸をなでおろし、午後の決勝ラウンドに残った。「ピンがグリーンの“頂上”にありました。打った感触は良かった。ちょっと強ければ、奥のバンカーに行くんだろうなと思っていたんですけど」と振り返った。

スーパーショットは偶然とは言い切れない。持ったクラブはSW。4日間を戦った4月の「マスターズ」の後に新調したものだ。以前はロフト58度を愛用していたが、60度(ピン グライド フォージド ウェッジ)にスイッチ。「(1月の米ツアー)ソニーオープンinハワイで、一緒に回った選手がすごくバンカーがうまくて。『なんでこんなにうまいんやろうな』と思ったら、62度のウェッジを使っていた。ああ、そういうことか…と思って」。もともと、使うクラブに執着心やこだわりは少ないタイプ。「もっと道具に頼ることも大事だなって。マスターズでも、そういうことも多かった」と実体験を行動に移した。

3週前の「アジアパシフィックアマチュア選手権」でプレーオフの末に敗れ、2年連続のマスターズ出場を逃した。競り負けた19歳のリン・ユーシン(中国)は2017年大会の王者で、183㎝85㎏という迫力満点のレフティ。「彼とは昨年も最終組で一緒に回って、そこから仲良くしています。みんなが好きなやつです。“伸びしろがある”って言われる選手。自分には…いや、ないですよ」。体格で劣る金谷は少し肩をすくめて言ったが、得るべき経験も磨くべき技術もきっと、まだたくさんある。(福岡県古賀市/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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