決勝進出の藤本佳則「自分は焦らないゴルフで!」
日本アマチュア選手権競技の4日目、準々決勝で台湾のホン・チェンヤオと対戦した藤本佳則は、粘るチェンヤオを17番で振り切って準決勝進出を決めた。そして、準決勝は浅地洋佑と対戦し、2番、10番でリードを奪われるが、焦ることなく追いつき、終盤の16番、17番を連取して2アンド1で勝利を収めた。
16番パー3ではティショットをピン横3mにつけてバーディを奪い、17番はティショットを左サイドの林に打ち込むが、残り196ヤードの2打目を6番アイアンでグリーン手前の花道から転がしてピンを狙った。ボールは勢いが止まらずグリーンを10ヤードほどこぼれるが、返しのアプローチでチップインバーディを奪い、浅地の反撃を許さずに勝負を決めた。
「17番はピンチでしたが、上手く入ってくれました。奥からは下り傾斜なので、ロブショットをしてみたら、タッチも方向もよくてラッキーでした」と話す藤本。昨年のこの大会では2回戦で敗退してしまったが、その経験を今大会に活かしていると話す。
「去年の2回戦で15番を獲って2アップとなったのですが、そこで気が緩んでしまって、16番で分けたあと、17番、18番って獲られて。エキストラでも獲られて負けてしまいました。勝ったかなと思ったらダメですよね。今年は焦らないことを肝に銘じてプレーしています」と話す藤本。
今大会1回戦こそ16番で決着をつけたが、2回戦以降の3試合はすべて17番で決着をつけている。藤本の攻撃的なゴルフならば、もっと早い段階で勝負をつけてもおかしくはないのだが、これも“焦らない気持ち”を持ち続けているからこそ。「明日は36ホールですからね。これこそ焦ったらだめですよね。体力勝負になると思いますが、36ホール戦いきる気持ちでいきます」と話す。たとえ序盤に大量リードを奪われても、この気持ちを持ち続けることができれば、藤本が粘り勝ちを納めるかもしれない。【愛知県みよし市/本橋英治】