谷原秀人は悔しい10位 グリーンの変化に対応できず
◇欧州男子◇ドバイデューティーフリー アイルランドオープンbyロリーファウンデーション 最終日(9日)◇ポートスチュワートGC(北アイルランド)◇7004yd(パー72)
首位に2打差の4位タイから出た谷原秀人は「72」とスコアを伸ばせず、通算15アンダーのまま海外ツアー初勝利のチャンスを逃した。雨風ともに強弱のついた天候で、コースを攻めあぐね、ジョン・ラーム(スペイン)を捕らえられず10位タイに終わった。
リンクスらしいコンディションは、得意のパッティングを狂わせた。晴天の3日目にスピードを上げたグリーンは、この日一気に遅くなった。「2日目と同じくらい重かった。きのうのイメージが残っていて、なかなか思い切って打てなかった」。前半アウトのバーディは、4番(パー5)のみ。8番で左からの風を警戒しすぎ、3Iでのティショットを左の深いラフに突っ込むと、2打目は出すのが精いっぱい。ボギーをたたいて後退した。
2オンに成功した13番(パー5)で8mを沈めてイーグルを決めたが、続く14番(パー5)では1Wショットを大きく右に打ち出してパーどまり。「ああいうミスが16番、17番と影響してくる。もっとショットに自信を持てれば、こういう結果にはならない。練習して自信をつけないといけない。やっぱり上を目指していたので、この順位は納得いくものでもない」と肩を落とした。
5月の「BMW PGA選手権」以来の優勝争いは、またしても悔しい結果に終わったが、欧州ツアーでは今季3度目のトップ10入り。年間ポイントレース、レース・トゥ・ドバイは前週の11位から9位に再浮上した。「(欧州ツアーは)いろんな国のナショナルオープン。楽しいし、うまい選手がいる。(自分は)うまくなるために来ている」と海外行脚への思いは、ただ純粋だ。
次週をオフとして、その翌週の「全英オープン」に臨む。会場は2008年大会で経験したイングランド・ロイヤルバークデール。「写真を見たんだけど、全然コースを覚えてない。半端じゃない雨だったことしか…」と苦笑いした。「ショットもパットもきょうは微妙だった。特にグリーンが重くなって、(強く)打たなきゃいけないというのもあって。でも、そういうのは全英に生かせると思う」。今年3度目のメジャーで反省を糧にしたい。(北アイルランド・ロンドンデリー/桂川洋一)