その時はいつ? 川村昌弘はじっと我慢の51位
◇欧州男子◇DPワールド ツアー選手権 ドバイ 2日目(19日)◇ジュメイラゴルフエステーツ・アースC(UAE)◇7675yd(パー72)
グリーン上ではもどかしいプレーが続いているが、感情は乱れていない。「あんなに悩んだのに『あれって何だったんだろう?』っていう日が来るのを知っているので。今はそういう時なんだろうなって思っています」と、川村昌弘はじっとその“時”が来るのを待っている。
初日、2日目と奪ったバーディは2つずつ。この日は4、5mのチャンスも多かったが、バーディパットはことごとくカップをそれた。試行錯誤は続いている。「タッチを合わせていこう」と臨んだこの日は、坂井恵キャディにも積極的にラインを聞いた。「自分はあまりラインを聞かない方だけど、一度自分の読みは捨ててフラットにやってみようと。ラインを読む負担を減らしつつ、徐々に合ってきて入りましたって言いたかったですけど、そのまま終わっちゃいましたね(苦笑)」
それでも、終盤4ホールで2バーディを重ねて踏みとどまった。2打目を50cmにつけた15番と、好ショットをつなげて3打目を池が近いピン左2mへつけた最終18番(パー5)。「良い集中力で終わったと思います」と最後は笑顔でホールアウトした。
常にサングラスを掛け、ラウンド中は表情をほとんど変えない。「ショットはちょっとずつ良くなっている。これだけ(パットが)入らなくてもチャンスにつけ続けるのは大変なことなので、切り替えて良いショットを打とう、切り替えて良いショットを打とうと…(続けた)。それだけは褒められるかな」と、内面の葛藤と戦う日々だ。
2日目を終えて通算3オーバー51位。首位との差は開いているが、予選落ちのない最終戦はあと2日残っている。それに、次週からは新シーズンの南アフリカ3連戦も控えている。
「あと2日のうちに『あー、あれって何だったんだろうね』ってなるのを希望しています」と達観した様子の川村。コース内を我がもの顔で歩く猫が、大きな伸びをしてこちらを見ていた。(アラブ首長国連邦ドバイ/今岡涼太)