欧州ツアー中東シリーズへの影響は 米イランの関係悪化で
2020/01/05 12:46
米軍によるイラン革命防衛隊の司令官殺害で両国間の緊張が高まるなか、米ゴルフ界では1月の欧州ツアー・中東シリーズに出場予定のトップ選手の動向が注目されている。
欧州ツアーは1月16日からアラブ首長国連邦で2連戦(アブダビHSBC選手権、オメガドバイデザートクラシック)、同30日からサウジアラビア(サウジインターナショナル)と、中東で3連戦を行う。世界ランキング1位のブルックス・ケプカはうち2試合、ダスティン・ジョンソンは前年大会を制した「サウジインターナショナル」にフィル・ミケルソンらとともにすでに出場意思を示した。
米軍はドナルド・トランプ大統領の指示で3日にイラク・バグダッドで空爆を実施し、革命防衛隊の精鋭、コッズ部隊のカセム・ソレイマニ司令官を殺害。4日には市内の米大使館付近にロケット弾が撃ち込まれ、今後互いがさらなる報復に出る恐れがある。
バグダッドと各大会の会場になるドバイ、アブダ、ジェッダとの距離はそれぞれ約1400km離れているが、関係者からは警戒の声も漏れた。米ゴルフチャンネルのレポートによると、ダスティン・ジョンソンのマネージャーは「ダスティンも私も中東の進展についてコメントすることはない。ただし、安全確保のため様子を監視している」。UAEの2試合に出るブライソン・デシャンボーのスタッフは「現時点でブライソンは出場を予定しているが、私たちは情勢を注視しています」と話した。
米国の外交をめぐる海外ツアーへの影響は過去にもあり、2017年にはトルコとの関係悪化により、マット・クーチャーがビザを取得できず「ターキッシュエアラインズオープン」を欠場した。