「全米オープン」で知っておくべき5つのこと
今週は2019年のメジャー第3戦がペブルビーチGLで開催される。大注目の一戦で知っておくべき5つの事実は次の通りだ。
欧州ツアーの代表者たち
今週は48人の欧州ツアーメンバーがペブルビーチでティアップし、そのうち7人は「全米オープン」デビューを飾る。
大会デビューを果たすアドリ・アーナス、リース・イーノック、ジャスティン・ハーディング、マーカス・キンハルト、レナート・パラトーレ、クレメント・ソルデ、そしてエリック・ファンローエンが世界最高峰の選手たちに勝負を挑むことになる。この7人の初出場者のうち、アーナス、イーノック、パラトーレ、そしてソルデはウォルトンヒースGCで行われた予選会で出場権を手にした。
今季「オマーンオープン」で2位に入ったフランスのソルデは、予選会で上がり6ホールを全てバーディとしてカリフォルニア行きのチケットを手に入れた。西海岸に良い思い出があり、大学1年生だった2011年にペブルビーチで開催された「カーメルカップ」の3日目で「67」をマーク。母校テキサス工科大学の優勝に貢献し、自身も同大会メダリストの栄誉を勝ち取った。
史上2人目の3連覇なるか
目下ブルックス・ケプカはメジャー制覇のスペシャリストとなっている。米国のケプカは、2017年の「全米オープン」でメジャー初制覇を果たして以降、直近のメジャー9戦で4勝を挙げている。
かつての欧州チャレンジツアー昇格選手は、メジャー初優勝の1年後に、シネコックヒルズGCでその「全米オープン」のタイトル防衛に成功した。「全米オープン」でのタイトル防衛は、1988年から1989年にかけて大会連覇を果たしたカーティス・ストレンジ以来の快挙だった。
今週、大会制覇を遂げると、大会史上2人目の3連覇達成となる。これまでこの偉業を達成したのは、1903年、1904年、そして1905年にトロフィーを掲げたウィリー・アンダーソンただ一人である。
迫るフリートウッド
ケプカはここ2年の「全米オープン」で勝利を手にしているが、2戦ともその背後には必ずトミー・フリートウッドの姿があった。
欧州ツアー4勝と「ライダーカップ」での勝利を誇るこのイングランド人選手は、まだメジャー初優勝を達成できていないが、2017年に4位、そして昨年の最終日に歴史的スコア「63」を記録して2位に入った。この「全米オープン」こそ、最もメジャー優勝を狙える大会と言えるかもしれない。
「全米オープン」最少、そしてメジャー最終日の最少に並ぶスコアをマークしたフリートウッド。1年前にメジャータイトルまであと一歩のところまで迫った大会で好調なプレーを再現したいところだ。
9年ぶりのペブルビーチ
ペブルビーチで「全米オープン」が開催されるのは、グレーム・マクドウェルがメジャー制覇を果たした2010年大会以来6度目となる。
北アイルランドのマクドウェルは、ペブルビーチで「全米オープン」制覇を果たした選手として、タイガー・ウッズ(2000年)、トム・カイト(1992年)、トム・ワトソン(1982年)、そしてジャック・ニクラス(1972年)と、錚々たる面々の仲間入りをした。
6度目の開催となるペブルビーチは、「全米オープン」開催数ではオークランドヒルズCCと並ぶ3番手に順位を上げることになる。
記録破りのウッズ
タイガー・ウッズによる2000年のペブルビーチで15打差をつけた「全米オープン」初優勝は、ゴルフ史に残る最高のパフォーマンスのひとつとなった。ウッズは4日間を「66」「69」「71」「67」の通算12アンダーで回り、通算3オーバーで2位タイに入ったアーニー・エルスとミゲル・アンヘル・ヒメネスに大差をつけて勝利した。
ウッズは21バーディを奪って後続を置き去りにしてメジャー4連勝を果たし、のちに“タイガースラム”と呼ばれることになる偉業を達成した。