2017年 全米プロゴルフ選手権

「全米プロゴルフ選手権」で注目の3人

2017/08/09 16:23
欧州メンバーで優勝筆頭株に挙げられたロリー・マキロイ(Kevin C. Cox/Getty Images)

「マスターズ」初日からわずか124日。我々ヨーロピアンツアーはメジャー最終戦が行われるシャーロットへとやって来た。今週は世界最高のゴルファーたちが、ワナメーカートロフィー獲得を目指し、クエイルホローでティアップする。

このコースは、飛距離があり、アグレッシブにバーディを狙いに行くプレーヤーに味方する傾向にある。また、パー5の出来がここでの成功の指標となる。大幅なコース改修が行われはしたものの、全体的に見れば、ここはドローヒッター有利のコースとなる。

■本命: ロリー・マキロイ

マキロイが今週の本命であるのは言うまでもない。2010年に「ウェルズファーゴ選手権」を制したマキロイは、クエイルホローでのデビュー戦で初優勝を遂げた史上2人目の選手となり、再度優勝した2015年にはコースレコードを打ち立てている。同コースでは過去26ラウンドで、フィールド中トップの平均スコア「69.46」をマークしている北アイルランドのマキロイは、フィールドの平均スコアに対し、1ラウンドあたり3ストローク以上の差をつけている。先週、ファイヤーストーンでトップ5入りをしたマキロイは、ドライバーが滅法冴えているが、今週のコースではそのドライバーの出来が鍵を握っている。マキロイは、メジャー初開催となるクエイルホローでのバーディ率が3割を超えている史上唯一の選手であり、今週はバーディ(そしてイーグル)が極めて重要となる。彼以外では、バーディ率が25%を超えている選手すらいない。

■対抗: トーマス・ピータース

飛ばし屋で、目下好調、そしてメジャー制覇のポテンシャルを持っている選手となると、トーマス・ピータースをおいて他にはいない。先週のファイヤーストーンでは54ホール終了時点で首位に立ったベルギーのピータースは、1週間を通してゴルフのすべての要素で強さを見せた。ピータースは先週の4位に加え、今季は「マスターズ」と「WGCメキシコ選手権」でもトップ5入りを果たしており、多くの識者は、今週、彼がクエイルホローで優勝争いに絡むと見ている。ピータースの平均飛距離302.9yd、この大会のフィールドの平均を10yd以上、上回っており、25歳の彼は今季の1パット率でトップ10、そしてパーオン時の平均パット数でトップ20にランクインしている。

■穴: ロス・フィッシャー

イングランドのロス・フィッシャーにとって、2017年は復活のシーズンとなっている。「WGCメキシコ選手権」と「WGCデルマッチプレー」を含む6回のトップ10入りを記録している36歳は、「レース・トゥ・ドバイ」でトップ10圏内につけ、世界ランキングではトップ50圏内につけている。今季のヨーロピアンツアーで、トップ10入りの回数で彼を凌ぐのはトミー・フリートウッドのみである。フィッシャーの今季の平均飛距離は300ydを越え、パーオン率ではトップ15に入っている。彼はこれまでメジャーではトップ20入りが4度となっているが、今週はクエイルホローへやって来る新しいロス・フィッシャーが多くの人を驚かすことになるかもしれない。

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