好調フレイザーがフロリダで首位タイ発進
「世界ゴルフ選手権キャデラック選手権」は初日を終え、ここ最近の好調振りを見せつけたマーカス・フレイザーが首位タイに立つ展開となった。
11日前に「メイバンク選手権マレーシア」で6年振りの欧州ツアー制覇を果たした豪州出身のフレイザーは、その翌週に母国で開催された「ISPS HANDAパースインターナショナル」で15位タイに入っている。
彼の世界を股にかけた好パフォーマンスは今週のトランプナショナルドラールでも続いており、初日を6アンダーの「66」でラウンドし、米国のスコット・ピアシーとリーダーボードのトップで並んだ。
首位タイの2人から1打差にはメジャー5勝のフィル・ミケルソンが続いており、さらに4アンダーにはイングランドのダニー・ウィレット、豪州のアダム・スコット、ジェイソン・ダフナーとチャーリー・ホフマンの米国人コンビがつけている。
この日のフロリダでは、世界ランキングのトップ3を占めるジョーダン・スピース、ジェイソン・デイ、ロリー・マキロイの打つボールに注目が集まったが、主役の座をさらったのはピアシーとフレイザーという意外な2人だった。
世界58位のフレイザーは10番からスタートすると、出だしから2連続バーディを奪い、14番でもバーディを獲って前半を「33」として後半へ折り返した。その後、1番でバーディを奪い、5番から3連続バーディを奪って単独首位に抜け出したが、池につかまった8番でこの日唯一のボギーを叩いて1打後退した。
「今日は全てうまくやれたと思う。とても安定したプレーができたと思うし、またパットがとても良かったね」とフレイザー。
「グリーンは完璧だったね。マークが全くなかったので、きっちり読んでラインに乗せることができれば、入る確立は高かったよ」
「今日は全てが良かったと思うし、全てにおいて良い仕事ができたと思うよ」
「ほとんど全てのホールでチャンスを作り出すことができたし、言うまでもなくこのゴルフコースではそういうプレーをしなければいけないからね。恐らく、僕はこの中で最も飛ばない選手の一人だと思うから、このゴルフコースでは賢くプレーしなければならないんだ」
一時は3打差の単独首位に立った世界48位のピアシーは、この日のボギーをわずか2つに抑えたが、その内の一つは、ティショットを池の岸辺に打ち込んだ、屈指の難ホールとして名高い最終18番でのものだった。
2009年の大会王者であるミケルソンは、7バーディ、2ボギーと、WGC3勝目へ向け好発進を切った。
今季2勝目を狙うウィレットは、18番で右へ切れる6.5メートルのバーディパットを沈めるなど、前半を「32」とした。後半に入ると、パー3の2番で5.5メートルのバーディパットを決めたが、続く3番でボギーを叩き、その後のホールを全てパーとした。
初日「68」のダフナー、ホフマン、スコットはいずれも3つのボギーを叩いており、10番ではスコットがイーグルを奪う場面もあった。
スピースは米国の同胞バッバ・ワトソンとジミー・ウォーカーと並んで3アンダーにつけており、ウェールズ出身のジェイミー・ドナルドソンはさらに1打差の集団につけている。
今週からパッティングのグリップをクロスハンドに変えたマキロイは、新しいパッティングのストロークに問題のないことを証明しつつも、パーオンに失敗した13番、18番、9番でことごとくスコアを落とし、初日を1アンダーで終えている。
ラッセル・ノックス、シェーン・ローリー、ヘンリック・ステンソン、そしてアンディ・サリバンも首位から5打差の1アンダー発進となった。