「ISPS HANDAヴィックオープン」について知るべき5つのこと
今週はこれまでにないグローバルな形式で行われる「ISPS HANDAヴィックオープン」が欧州ツアーでのデビューを迎えるため、男女のプロゴルファーがオーストラリアを目指すことになる。
新機軸
男女に分かれて開催されるものの、両大会とも競技の舞台はビクトリア州バーウォンヘッズの13thビーチとなる。男女のティタイムを入れ替える形で、ともにビーチコースとクリークコースの両方を使用して全4ラウンドをプレーすることになる。
36ホール終了時点で予選カットがあり、65位タイまでの選手がビーチコースで行われる第3ラウンドへと進む。54ホール終了時点でもさらにカットがあり、35位タイまでの選手が再びビーチコースが舞台となる最終ラウンドへと進める。
男子は欧州ツアーとオーストラリアツアー、女子は米国ツアーとオーストラリアツアーの共催大会となる。
賞金は男女均等割
大会はビクトリア州政府、ジーロング市、ISPS HANDA、そしてトランスポート・アクシデント・コミッションの後援で実現し、2019年大会の賞金総額300万豪ドルは男女の選手権で150万豪ドルずつ均等に分配される。この賞金総額は、男女の大会とも、2013年に13thビーチで第1回大会が開催された際の10倍に相当する。
歴史と変遷
この大会が欧州ツアーの国際スケジュールに組み込まれるのは今年が初めてとなるが、男子の大会自体は1957年に第1回大会が開催された。過去の大会王者には、世界ゴルフ殿堂入りメンバーのゲーリー・プレーヤー(1959年優勝)をはじめ、グレッグ・ノーマン(1984年優勝)、そしてイアン・ベーカーフィンチ(1985年優勝)といったオーストラリアが誇る2選手らが含まれる。2012年以来、男子の大会は女子の「ビクトリアオープン」と並行して開催されるようになり、2013年から13thビーチを男女共通の会場とするようになった。
メジャー王者の悲願
ビクトリア州出身のジェフ・オギルビーは、これまで果たせていない地元での大会制覇という悲願達成を目指して今週の大会に臨む。
2006年の「全米オープン」王者は、これまでこの地元開催の「ヴィックオープン」では初出場から3大会連続してローアマチュアに輝くなど、幾度となく好成績を収めてきたほか、前述のメジャー制覇に加え、世界ゴルフ選手権で3勝を挙げるなど、ワールドワイドのプレーヤーとして通算12勝を挙げている。
とは言え、41歳のオギルビーはまだ地元制覇を果たせておらず、今週はアマチュアながら2位に入った1997年大会の自己ベストを更新すべく、これまでにないハングリーさで大会に臨むことになる。
スター揃いのフィールド
「レース・トゥ・ドバイ」の一部となった「ヴィックオープン」には、欧州ツアーから名だたる選手たちが多数出場する。
メジャー王者のオギルビーに加え、かつて「ライダーカップ」勝利チームの一員だったニコラス・コルサーツ、欧州ツアー史上最年少優勝を果たしたマッテオ・マナッセロ、そして「ブリティッシュマスターズ」と「ゴルフシックス」を制覇したポール・ダンがオーストラリアの海沿いでバトルを繰り広げることになる。
人気選手のアンドリュー・“ビーフ”・ジョンストンも今大会に出場すべく、南半球再訪を果たす。そのジョンソンは大会前、「またすぐにオーストラリアに帰ってこられて素敵だね。今大会にはジェフ・オギルビーや彼と同等の一流選手が出場するので、自分のベストのゴルフが必要になる」と述べた。