「ポルシェヨーロピアンオープン」で注目の3人
カーヌスティでの第147回「全英オープン」を終え、ヨーロピアンツアーは「ポルシェヨーロピアンオープン」の開催されるハンブルグへ会場を移した。
今年で40周年の節目を迎える大会にとってグリーンイーグルGCは9つ目の開催コース。昨年はジョーダン・スミスがプレーオフの末に2016年大会王者のアレクサンダー・レビを下して優勝した。果たしてスミスは、史上3人目となる「ポルシェヨーロピアンオープン」連覇を達成することはできるのだろうか。注目の3人を紹介する。
本命: アレクサンダー・レビ
選手によっては相性の良い大会というのが存在する。アレクサンダー・レビにとっての「ポルシェヨーロピアンオープン」は、まさにそれだ。ツアー5勝のレビは、同大会に3度出場し、優勝1回に2位が1回。昨年通算13アンダーでラウンドしたレビは、1ラウンドの平均パットを「26.8」とし、勝ってもおかしくないパフォーマンスをグリーン上で見せた。
今季は好調とは言えないながら、予想から外すには危険な男である。昨年、彼は直近の5大会で1度もトップ20入りをしないまま迎えたこの大会で好成績を挙げ、好調の波に乗った。トーマス・ビヨーン率いる「ライダーカップ」欧州代表入りへ現実的なチャンスがあることは、レビにとって、今一度、この大会を自身のものとするモチベーションになることだろう。
対抗: パトリック・リード
今年はパトリック・リードにとって忘れ難き年となった。4月の「マスターズ」でメジャー初優勝を果たしたリードは、難しいコンディションとなった「全米オープン」で見事4位。米国のリードは、欧州でプレーした昨夏「アバディーンスタンダードインベストメント スコットランドオープン」で23位タイに入ると、この大会で19位に入って手応えのある遠征を締めくくった。
リードは先週の「全英オープン」で出だしに躓くも、最終的にはトップ30入りを果たしており、ドイツでは優勝候補の一人であることに間違いはない。リードは「マスターズ」以降の平均ストロークを「69.4」としており、直近の9ラウンドでは60台を6回マーク。勢いに火が着けば、彼もタイトル獲得へ有力な選手の一人となることだろう。
穴: コナー・サイム
今夏は若きスコットランド人選手のコナー・サイムにとって思い出深い夏となっている。ルーキーイヤーを戦う23歳は、6月の「ショットクロックマスターズ」で2位に入ると、32位タイに入った「スコットランドオープン」では数時間にわたりガレインGCのコースレコードを保持した。スコットランドでの金曜にマークした「62」で一躍脚光を浴びたサイムは、ビッグネームに混じってプレーできることを証明した。
彼はミッコ・コルホネンに次ぐ2位に入った「ショットクロックマスターズ」でのパフォーマンスでも注目を浴びた。サイムにとってはツアーにおける悲喜こもごもの1年となっているが、ここ数カ月は好パフォーマンスを見せている。