2018年 ショット・クロックマスターズ

「ショットクロックマスターズ」について知っておくべき5つのこと

2018/06/06 09:22
コースの改修にはヒメネスが関わった(Phil Inglis/Getty Images)

オーストリアのダイアモンドCCで第1回「ショットクロックマスターズ」が開催される今週は、ヨーロピアンツアーにとって、今一度、新機軸の大会を迎える週となる。

1:迅速にプレーを
「ショットクロックマスターズ」は、ヨーロピアンツアーのスロープレー撲滅に対する取り組みの一環として、プロの大会として初めて全てのショットに時間計測が用いられる大会となる。大会中はヨーロピアンツアーの公式容認ショット時間が適用されるため、“グリーンを狙う初めのショット(パー3のティショットを含む)と、初めのチップショット及びパット”には50秒間が容認され、“パー4及びパー5のティショットと、2人目または3人目によるグリーンを狙うショット、チップショット及びパット”には40秒間が容認されることになる。

2:例外は?
各選手に対し全てのショットの所要時間が計測され、規定時間を超過するごとに、そのホールのスコアに対して1罰打が科せられる。ただし、各選手は1ラウンドに2回まで“時間延長”を申し出ることができ、その都度、ショットに対し40秒間の延長が認められることになる。

3:計測テクノロジー
デジタル時計を搭載したバギーが各組につき、さらに、各ショットの開始を判断し、時計を操作する責任を負う審判1人も各組につく。時計は専用アプリのインストールされたiPadにより操作される。

4:一口サイズの大会史
元々、この大会は「オーストリアオープン」の名称で1990年に始まり、第1回大会はベルンハルト・ランガーが優勝を飾った。その後、1997年から大会はヨーロピアンチャレンジツアーに組み込まれ、2006年にヨーロピアンツアーに復帰した際は、地元オーストリア出身のマーカス・ブライヤーが大会3勝目を遂げて花を添えた。大会は2012年から名称を「ライオネスオープン」と改め、同年はオーストリアの英雄、ベルント・ヴィースベルガーが優勝した。ダイアモンドCCで開催された昨年の大会では、その後、年間最優秀チャレンジツアー昇格選手に輝いたディラン・フリテッリがヨーロピアンツアー初優勝を遂げた。

5:コースの実績は十分
ウィーンから35キロ離れたオーストリアの美しい田園地方にたたずむダイアモンドCCは、イングランド人のジェレミー・パーンにより設計された。爾来、パー4の8番を含むいくつかのホールは、先月米国で開催された「リージョンズトラディション」でシニアメジャー初制覇を遂げたファンに大人気のミゲル・アンヘル・ヒメネスにより改修されてきた。ウォーターハザードはこのコースの注目すべき特徴であり、ホール右サイドに池の広がる景観の美しいパー3の18番は、印象深いフィニッシュを演出する。このコースでの優勝スコアは、12年前にヨーロピアンツアーに復帰して以来、8回にわたり通算15アンダーかそれ以上となっている。

2018年 ショット・クロックマスターズ