スミスがレビをプレーオフで下しツアー初制覇
イングランドのジョーダン・スミスがプレーオフの末、ディフェンディングチャンピオンのアレクサンダー・レビを退けて「ポルシェヨーロピアンオープン」を制し、ヨーロピアンツアー初優勝を果たした。
レビ、そして最終日を単独首位で迎えたスミスが白熱したバトルを展開し、ハンブルグのグリーンイーグルGCを舞台にした日曜の午後の首位争いは、トップの座が頻繁に入れ替わった。
レビは1打差の首位で18番ティに立つも、同組のスミスが3mのバーディパットを沈め、通算13アンダーとしたため、トリッキーなパーパットを沈めて勝負をプレーオフに持ち越さなければならない立場となった。
プレーオフ1ホール目では、パー5で両者共に2オンに成功すると、3.6mのバーディパットを残したスミスに対し、イーグルパットをカップから1m以内につけたレビが俄然優位な状況となった。
スミスがバーディパットを外したことにより、レビは決着をつけるチャンスを手にするも、近距離のバーディパットを外したため、両者は再び18番ティへと向かうことになった。
プレーオフ2ホール目では、長いイーグルパットをカップから90cmにつけたスミスがバーディを奪って勝負をものにし、ツアー出場25戦目にして初勝利を成し遂げた。
2015年にホテルプラナー.com PGAユーロプロの年間王者となり、昨年は「ロード・トゥ・オーマン」のタイトルを手にしたスミスは、「嬉しいね。時々、神経がすり減りそうになったけれど、とても楽しんだよ」と述べた。
「ちょっと非現実的だね。昨年はチャレンジツアーで、その前の年はユーロプロでプレーしていたわけだからね。とても楽しかったよ」
「今年は良いスタートが切れ、第一目標はシード権の確保だったのだけど、それは達成できたね」
「そして、第二目標は優勝だったのだけど、それも達成できたよ」
日曜の朝に発生した雷警報による遅延のため、2時間遅れてスタートしたスミスは、1番で1.8mのバーディパットを決めて通算13アンダーとし、リードを3打差に広げた。
しかし、昨年、プレーオフ2ホール目でロス・フィッシャーを退けて大会を制覇したフランスのレビは、パー3の2番でバンカーショットを直接決め、スミスとの差を再び2打差に縮めた。
すると、6番では2打目をウォーターハザードの境界線に打ち込んだスミスがこの日最初のボギーを叩き、レビが同ホールをパーとしたことで、両者の差は1ストロークに縮まった。
レビは続く7番で惜しくもバーディパットを外すも、8番では1.2mのバーディパットをしっかりと決め、通算12アンダーとしてスミスと首位タイで並んだ。
その直後、スミスが同ホールでパーパットを外したため、レビは間髪入れずに単独首位へと浮上した。
しかし、レビはトラブルに陥った10番でドロップを余儀なくされ、このホールを何とかボギーで切り抜けるも、スコアを落としたことにより再び2人が首位の座を分け合う展開となった。
そして、11番ではスミスが1m弱のバーディパットを沈め、再び単独首位へと抜け出した。
しかしながら、スミスは13番でバンカーショットをピンに寄せ切れず、6mのパーパットを外して単独首位から陥落した。
その後、両者共ピンそば3m以内につけた15番では、レビとスミスが揃ってバーディを奪うと、16番ではレビがバーディを奪って再び先行した。
しかし、最終ホールではグリーン奥のラフから寄せワンのバーディを奪ったスミスが勝負をプレーオフへと持ち込んだ。
そして、プレーオフ1ホール目でレビが短いパットを外すと、2ホール目ではスミスが同様の距離を決めて大会を制覇した。
「今日、自分のしたことを誇りに思う。とてもタフなコンディションで3アンダーをマークしたし、とても良いプレーができた。これからの数ヶ月で、自分には良いことがたくさんあると思う」とレビ。
「いくつか素晴らしいショットが打てた。今日はパッティングで少し苦しんだけれど、とても良いゴルフがプレーできたし、週を追う毎に自分のゴルフを向上させられたのが良いね」
「プレッシャーはそんなに感じていなかった。2日後にある自分の誕生日プレゼントとして、この大会を制したいと思っていたけれど、それを成し遂げることはできなかった。でも、自分のプレーにはとても満足しているし、とてもハッピーなんだよ」