2017年 アイルランドオープン

ポートスチュワートで注目の3人 本命にトミー・フリートウッド

2017/07/05 11:35
本命のトミー・フリートウッド(Getty Images)

「ドバイデューティーフリー アイルランドオープンbyロリーファウンデーション」を目前に控え、データの達人はあらゆる情報を精査し、3人の注目選手に選び出した。

今週のヨーロピアンツアーはフランスから北へと移動。最高の選手たちがロレックスシリーズ第3戦が開催される、伝統的なリンクスレイアウトのポートスチュワート(北アイルランド)に集中する。

この大会で優勝に一番近いのは一体誰か。

本命: トミー・フリートウッド

筆頭にあげられるのが、調子をあげているイングランドのトミー・フリートウッド。先週の「HNAフランスオープン」で今季2勝目を挙げ、総合ポイントは350万を突破。「マスターズ」王者のセルヒオ・ガルシアを抜いて「レース・トゥ・ドバイ」でトップに躍り出ているだけに、2週連続優勝にも期待がかかる。

イングランドのサウスポート沿岸にあるリンクスゴルフで育ったフリートウッドだが、ティからの正確性とスクランブリングの技術が問われるポートスチュワートでは、我が家同然のプレーを見せることだろう。ボールストライキングで卓越した技術を見せている26歳のフリートウッドは、今季、フェアウェイキープ率でも8位につけ、パーオン率は何と81.2%で首位。仮にグリーンを外したとしても2017年のスクランブル率で5位、サンドセーブ率でトップだけにつまずくことはなさそうだ。

また、6回の出場経験がある「アルフレッド・ダンヒルリンクス選手権」で、トップ15入りを果たせなかったのはわずか1回。ポートスチュワートのようなコースがいかに適しているかの表れともいえそうだ。加えて2014年以降、トップ5入りの回数でフリートウッドの15回を上回るのは4人のみで、うち3人はメジャー王者である(ロリー・マキロイ20回、ヘンリック・ステンソン19回、ダニー・ウィレット18回、ベルント・ヴィースベルガー17回)。

対抗: ラファ・カブレラベロー

対抗には、陽光降り注ぐグランカナリア島の出身者であるラファ・カブレラベローがあげられる。

これまで同大会で4度のトップ10入りを果たしているスペイン出身の「ライダーカップ」スターは、ポートラッシュで開催された2012年は2位タイ、そしてロイヤルカウンティーダウンで開催された2015年は4位タイと、リンクスコースで開催された「アイルランドオープン」で特に好成績を残している。実際のところ、リンクスコースで開催された過去6回の「アイルランドオープン」でラファのスコアの右に出る者はなく、その6大会で対フィールド平均のスコアの差とパーオン率(75.4%)でトップに立っている。

長年、ヨーロピアンツアーで最も安定感のある選手として知られてきたラファにとって、4月の「マスターズ」での予選落ちは、ヨーロピアンツアーのストロークプレーの大会としては、2015年10月以来、実に34大会振りのこと。今季、そこまでリーダーボードの上位に絡んではいないが、米国での直近の5大会でトップ5を2回、そして今季のヨーロピアンツアーでは11位以上を4回記録している。

大穴: ブラッドリー・ドレッジ

有力選手の影に隠れがちだが、今週のポートスチュワートで好成績を挙げそうなのがブラッドリー・ドレッジ。ウェールズのドレッジは、先週のパリで最終日を6位タイで迎えるも、日曜に「76」を叩き、結果的には27位タイでル・ゴルフナショナルを後にした。

これまで「アイルランドオープン」では6度のトップ10入りを果たしているドレッジは2007年と2016年は2位。43歳のドレッジは、リンクスコースで開催された「アイルランドオープン」では4戦全てで予選を通過しており、バリーバニオンで開催された2000年は6位タイ、ポートラッシュで開催された2012年は24位タイ、そしてロイヤルカウンティーダウンで開催された2015年は10位タイに入っている。

大叩きをしないというのは、リンクスコースで好スコアを出す鍵のひとつだが、リンクスコースで開催された「アイルランドオープン」では、グリーン周りから69%の確立で寄せワンを決めているドレッジがスクランブル率で最も秀でている注目すべき事実だ。

先週のフランスでのソリッドなパフォーマンスに加え、6月にスウェーデンで開催された「ノルデアマスターズ」では15位タイに入っており、今季の予選落ちは2回のみ。また、この大会以外でも「ダンヒルリンクス」で2006年に2位、そして昨年は11位タイとリンクスコースと好相性となっている。

2017年 アイルランドオープン