地元優勝に快哉を叫んだクッツェー
ジョージ・クッツェーがゴルフ人生で初めて勝利を挙げた地、プレトリアCCで「ツワネオープン」制覇を果たした。
地元の利を最大限に活かした南アフリカのクッツェーは、ノーボギーの「65」で最終日をラウンドし、10歳のときにジュニア大会で優勝して以来メンバーとなっているホームコースで同胞のジャック・ブラウに1打差をつけてヨーロピアンツアー2勝目を達成した。
最終日に猛チャージをかけたブラウはコースレコードに並ぶ「61」で最終日をラウンドし、最終組がまだ9ホールを残している時点で暫定首位に立ってクラブハウスへと引き上げていた。
しかしながら、3日目を終え6人が並んだ首位タイの一角を占めたクッツェーは、フロントナインの上がり4ホールで3つのバーディを奪い、ブラウから1打差で前半を折り返すと、後半で2つのバーディを奪って勝利をものにした。
勝利を決定付ける瞬間は、クッツェーが果敢にワンオンに挑んだ短いパー4の17番でやってきた。
クッツェーはティショットをグリーン右手前の木立に打ち込むも、世界87位の彼は2つのバンカーの中央にできた合間をフルに活用し、チップショットをピン側1.5メートルに寄せてバーディを奪い、1打差の首位で最終ホールを迎えたのである。
「自分のクラブで、友人や家族が全員揃っている目の前で優勝することができた。ギャラリーは素晴らしかったね。終盤へ向け、勢いが増すのを感じられたし、ギャラリーはどんどん膨らんで行った。素晴らしい経験だったし、自分にとっては特別な一日になった」とクッツェー。彼は昨年の「ヨハネスブルグオープン」で地元優勝を果たしている。
「このコースでプレーするようになって18年経った今、ようやくこのコースを我がものとすることできた。どこで攻撃的に行き、どこで安全にいくべきかを知っていたのがアドバンテージとなったよ」
「以前、17番で安全なプレーを選択してクラブ選手権での優勝を逃したことがあったから、きょうはドライバーで打って行くことに迷いはなかったよ」
6人が首位タイで並んでスタートした最終日、28歳クッツェーは5連続パーと我慢を強いられる出だしとなったが、あと僅かのところでワンオンを逃したパー4の6番でチップショットをピン側60センチに寄せて、この日最初のバーディを奪った。
ピン側3メートルに寄せる素晴らしいティショットを放ってバーディを奪った8番を皮切りに、続くロングホールの9番ではガードバンカーからのバーディ奪取に成功。続く10番でもバーディを奪って3連続バーディとしたクッツェーは、ブラウが暫定首位でこの日のラウンドを終えた直後に、その首位のブラウを捕らえることに成功した。
ブラウはラウンド後、「楽しかった。全てのパットがカップに吸い込まれたよ」と語った。
「9番では運も味方し、左へ外しながらも寄せてワンパットでバーディを奪うことができ、それから幾つかパットを決めることができた。こうした大きな大会の終盤で優勝争いができるのは良いものだね」
スコットランドのクレイグ・リーは14番でこの日4つ目のバーディを奪った時点では、首位とわずか1打差に迫るも、続く15番でボギーを叩くと、最終ホールではダブルボギーを叩いて通算9アンダーへ後退。南アフリカのディーン・バームステアとティジャート・バンデルウォルトと並び、3位タイで大会を後にした。