クルーガーとサリバンが大会をリード アンカリング禁止対策のエルスは・・・
「南アフリカオープン選手権」は初日を終え、昨年同大会2位のジェイビー・クルーガーとイングランドのアンディ・サリバンが首位の座を分け合う格好となった。
首位に立った2人は雷による中断のあった午後を「66」の6アンダーでラウンドし、大会ホストにして同大会5勝のアーニー・エルス、2009年大会王者のリチャード・スターン、そしてデンマークのラッセ・イェンセンに1打差をつけている。
3年前にインドで初のヨーロピアンツアー制覇を遂げたクルーガーは、6バーディ、ノーボギーの初日となった。「多分完璧なスタートだと思う」と南アフリカ出身のクルーガー。「数週間の休み明けで、自信を深めて勢いに乗ることができたのだから、これ以上は望めないね」
「南アフリカ人としては、この大会での優勝はおそらく一番大きなものだと思う。ここ6、7ヶ月、この日のために準備を整えてきたけれど、僕一人でどうにかなるわけではない」。「できる限りハードにプレーするけれど、神様の“思し召し”がなければ、それを受け入れるまで。前回大会の僕は2日目と3日目が酷く、優勝のチャンスがなかったけれど、最終日を『65』でラウンドしたんだ。優勝を狙える位置につけていたいね」
かつてのウォーカーカップのスター選手であるサリバンは、1アンダーで迎えた5番で初日を台無しにする可能性のあったダブルボギーを叩くも、その後、5つのバーディを奪って立て直し、15番ではチップインイーグルを奪った。
「この位置につけることができてワクワクしているよ」とサリバン。「今日はとても良いプレーができた。コースと勝負する形で、できるだけドライバーを使った。それがうまくいったね」。「天候による中断があると、良いプレーができなくなる悪い傾向があったけれど、今日は再開した後もあのプレーができて良かった。何回かうまくいかないこともあったけれど、それであのプレーができたのだから、正しい方向に進んでいるということだね」
「実は15番ではフェアウェイを外してしまったんだ。でもラフのライが良くて、グリーンのフロントエッジ近くまで運ぶことができた。チップショットは3バウンドしてラインに乗った。ああいう形で決まるのはうれしいね」。
昨年の「KLMオープン」でホールインワンを達成し、宇宙旅行を勝ち取ったサリバンだが、彼は“ロケットマン”として旅立つことを急いでいないと明かした。「まだシーズンは12月に始まったばかり。今は幾つかのことについてテストを行っている段階なんだ」「(宇宙には)いつでも好きな時に行かせてもらえるようだから、自分が80歳になって『いい人生だったな』と思えたら行こうかな。とにかく何人か行った後に楽しむことにするよ」
初日の序盤は、午前中にラウンドしたアーニー・エルスだった。出身地のエクルレニにあるグレンダワーGCを6バーディ、1ボギーで回って暫定首位に立った。バックナインからのスタートとなった45歳のエルスは、12番でボギーを叩くも、13番、14番、16番とバーディを奪って挽回し、前半を「34」で折り返すと、2番と5番でもバーディを奪った。
7番では4.5メートルのパットを外し、バーディチャンスをふいにしたエルスだったが、9番ではピン側60センチにつける見事なアイアンショットを披露し、バーディを奪ってラウンドを締め括った。彼は大西洋の両側で未勝利に終わった2014年シーズンの埋め合わせをすべく、ここでの勝利を狙っている。
「良いラウンドだったね」とエルス。彼は昨シーズン、ヨーロピアンツアーでは1992年以来となる一度もトップ3入りを果たせないシーズンを送っている。「そこここで少しナーバスになることはあったけれど、地元のギャラリーを前にしたグレンダワーでのプレーは本当に良いものだった」。2016年に施行されるアンカーストローク禁止を前に、既にノーマルパターへ変更したエルスだが、ショーパットについて、「まだ若干神経に障るところがある」と認めた。
しかしながら、地元の人気選手にしてメジャー4勝のエルスは、狭いフェアウェイを取り囲む深いラフが特徴的なコースで見せたアイアンショットの冴えに満足している。「これまでアイアンショットについて取り組んできたんだ。飛距離を削り、ハードに打ち過ぎないようにするのを心掛けてね」。「フェアウェイからのショットは良い具合だったから、今日はアイアンショットが楽しめたね」。
「これで良いスタートが切れたから、この調子で行きたいね。もう少しグリーンでのプレーを良くして、あとはどこまで行けるかという感じだね」