もう一つの称号を得たケプカ 欧州下部ツアーからの成功
今季のヨーロピアンツアーで目を見張る活躍を見せ、「トルコ航空オープン」でのツアー初勝利でその最高潮を迎えたブルックス・ケプカ。2014年の年間最優秀チャレンジツアー昇格者に輝き、今年2つ目の名誉ある称号を手にした。
米国出身のケプカは、前年にチャレンジツアーからの昇格を果たし、「レース・トゥ・ドバイ」で最もランキングの高かった選手に贈られる受賞者となった。
世界の檜舞台へ向けた驚くべき旅路は2012年に始まった。フロリダ出身の彼は、同胞であり親友でもあるピーター・ユーラインの足跡を追い、欧州トップの下部ツアーでのプロデビューを飾った。その名をとどろかすのに時間はかからなかった。彼は2012年に1勝を挙げると、2013年シーズンには「モンテッキアゴルフオープン」、「スペイン・フレッド・オルセン・チャレンジ」、そして「スコットランド・ハイドロチャレンジ」を制してシーズン3勝を挙げ、ヨーロピアンツアーへの自動昇格を果たした。
24歳のケプカはその後も世界ゴルフの最高峰へ向け急激な成長を続け、「全米オープン」でトップ5入りを果たし、「全米プロゴルフ選手権」ではトップ15入りを果たすと、「トルコ航空オープン」ではヨーロピアンツアー初優勝を遂げた。
ケプカは今季の「レース・トゥ・ドバイ」を8位で終え、(2013年)第1回の年間最優秀チャレンジツアー昇格者に輝いた南アフリカのジャスティン・ウォルタースの隣にその名が刻まれることとなった。今季、ケプカに続く成績を残したチャレンジツアー昇格者は36位でシーズンを終えたイングランドのティレル・ハットンだった。
「この賞を勝ち取ることができたのは信じられません」とケプカ。「(チャレンジツアーは)僕がキャリアをスタートさせたツアーであり、僕の心の中で特別な位置を占めていますので、この賞を頂けたのは素敵ですね」。「勝利は勝利です。それはどこであれ関係ありません。勝ち方を学んでさえいれば、自分のゴルフは成長するものですし、特にキャリアの序盤ではそれが大きくものを言います。それは僕の今年の成功の大きな部分を占めています」。
「僕は米国の人々が(欧州の)チャレンジツアーを正当に評価していないのは知っていますが、ヨーロッパの偉大な選手たちを見渡すと、彼らはチャレンジツアーからヨーロピアンツアーへとステップアップして行ったわけですし、今ではその何人かは世界で最も成功した選手になっています」。「チャレンジツアーでキャリアを始めるのと、プロゴルファーとして成長し、自分のゴルフを発展させるのとの間には相互関係があります」。
「僕はそれが大きな助けになると思います。ただ、より良いゴルファーになる上でというだけでなく、より良い人間になる上でも、ということです。僕は大学では地理学を専攻していましたので、世界の色々な場所を地図で見て知っていましたが、まさかその場所を訪れることになるとは思ってもいませんでした。しかし、インド、カザフスタン、そしてケニヤなど、これまで訪れた場所を思い返してみると、チャレンジツアーが僕を思いもよらなかった場所へと連れて行ってくれたことが分かります」。
欧州チャレンジツアーの責任者であるアラン・ドゥ・ソルトレ氏は、「ブルックス・ケプカ以上に今年の年間最優秀チャレンジツアー昇格者として相応しい選手はいません」と述べた。「彼のチャレンジツアーでの成長を間近で見ていた人間にとって、彼による今年のヨーロピアンツアーでの活躍は驚きではありませんでした。我々はブルックスが何か特別なものを持った人間であることを知っていましたし、我々は彼の今年の成功を心から祝福します」。
「ブルックスは、米国で大学を卒業した若き選手たちが大西洋を渡り、ヨーロッパでプロとしてのキャリアをスタートさせ、我々のシステムの中でステップアアップするという、我々のツアーで大きくなりつつあるトレンドを具現化しました」。「チャレンジツアーで4勝し、昨年昇格を果たして、キャリアの早い段階で自信をつけた彼は、今では世界のトップ50入りを果たす選手となりました。これは我々のシステムが機能している証しですし、彼の活躍は欧州のみならず、世界の若いプロゴルファーたちにインスピレーションを与えることでしょう」。