「ポルトガルマスターズ」で知っておくべき5つのこと
DPワールドツアーのシーズン終盤に組まれた4戦にわたるイベリア半島スイングは、感動と興奮が約束された第16回「ポルトガルマスターズ」で終幕をも迎える。同大会について知っておくべき5つの重要事項は次の通り。
シード権確保へ最後のチャンス
ドムペドロ ビクトリアGCで開催される「ポルトガルマスターズ」は、2022年DPワールドツアー国際スケジュールに組まれた全44大会のうちの41大会目にあたる。この大会はさらに重要な意味を持っており、DPワールドツアーランキングにおける最後のレギュラー大会となるため、選手たちにとっては来季のシード権を確保する最後のチャンスとなる。この大会を終えた時点でトップ117位以内に入った選手は、来季のツアーカードを確保することになるのである。2017年の大会王者であるルーカス・ビェルレガードは当落線上にいる選手の一人で、2年連続でポルトガルでの好成績が必要な状況となっている。イタリアのフランチェスコ・ラポルタとレナート・パラトーレは、それぞれ121位と122位につけており、大会前の暫定順位は、シード権確保のラインを下回っている。現在、最後のマジックナンバーである117位につけるのは、スペインのセバスチャン・ガルシアロドリゲスで、ダリウス・ファンドリエルは目下118位とのっぴきならない状況にある。
躍進を期す若きスターたち
マルコシモーネG&CCで開催される2023年「ライダーカップ」が近づくなか、120人で構成されるフィールドには、人目を引く活躍を目論む欧州ゴルフ界新進気鋭の若手選手たちが含まれる。ルーク・ドナルド主将率いる代表チーム入りをかけた選考レースは、先月開催の「BMW PGA選手権」から始まったわけだが、「イタリアオープン」では、スコットランドのロバート・マッキンタイアが勝者の輪に返り咲いている。一方、現在年間ランク67位につけるデンマークのニコライ・ホイゴーは、キャリア通算3勝目にして今季2勝目を挙げ、シーズンを継続させることを狙っている。
「ネッドバンク」と最終戦の地であるドバイ行きのチケットをかけた戦い
今週のポルトガルでの大会を終えると、1週間の休みを経て、40回目の節目を迎える「ネッドバンクゴルフチャレンジ」が開催される。DPワールドツアーの年間スケジュールにおける最後から2番目の大会は、64人のフィールドで行われ、DPワールドツアーランキングポイント、7000ptを巡る戦いとなる。「DPワールドツアー選手権」へは、年間ランキングでトップ50につける選手のみ駒を進めることができるとあって、選手たちにとってポルトガルでの成果は大きな意味を持つことになる。
ポルトガル・ビラモウラでの年月を振り返る
アーノルド・パーマー設計のドンペドロビクトリアコースでは、2007年に初めて「ポルトガルマスターズ」がDPワールドツアーとした開催されて以来、毎年同大会が開催されてきた。これまで15回開催されたこの大会を複数回制覇した選手は、一人のみとなっている。イングランドのトム・ルイスは、2011年にプロ転向後3大会目でこの大会を制覇してDPワールドツアーへの昇格を果たすと、2018年にこの大会でキャリア2勝目を挙げた。イングランドのスティーブン・ブラウンは、2019年にこの大会でツアー初優勝を遂げてシード権を獲得しており、彼以外では同胞のアンディ・サリバン、そして南アフリカのジョージ・クッツェーが歴代王者として今大会に出場する。
今季は5組の兄弟がツアーでプレー
ツアー50周年を祝った2022年の「ポルトガルマスターズ」では、同時出場を果たす今季5組目の兄弟がフィールドに名を連ねている。地元ポルトガル勢の筆頭であるリカルド・ゴウベイラは現在120位と、来季シード権確保へ向けた当落線上でこの大会を迎える。しかし、この31歳は直近2大会で連続してトップ20入りを果たしており、自信を新たにしてこの大会に臨むこととなった。今週は彼の弟であるトマスも出場する。彼らは今季のDPワールドツアーでは、フィッツパトリック兄弟、モリナリ兄弟、ホイゴー兄弟、そしてポール兄弟に続く5組目の兄弟同時出場を果たすことになる。