2022年 アルフレッド・ダンヒルリンクス選手権

「アルフレッドダンヒルリンクス選手権」で知っておくべき5つのこと

2022/09/29 08:37
米ツアー開幕戦でまさかの敗戦を喫したウィレットがタイトル防衛に挑む(Mike Mulholland/Getty Images)

DPワールドツアーはスコットランドへと戻り、今週は第21回「アルフレッドダンヒルリンクス選手権」が開催される。メジャー王者のほか、有名なセレブやアマチュアが一堂に会することになる。大会について知っておくべき5つのことは次の通り。

ウィレットの防衛戦

ダニー・ウィレットは昨年のこの大会で、2年ぶりのDPワールドツアー制覇を果たし、自身の34歳の誕生日に花を添えた。2016年の「マスターズ」覇者はセントアンドリュース・オールドコースでの最終日に4アンダー「68」をマークし、大会2勝のティレル・ハットンヨアキム・ラガーグレンに2打差をつけて勝利した。

ゴルフの聖地での勝利に至るまで、2021年はいくつかの健康上の問題により、ウィレットにとって試練の時となっていた。しかしながら、今回タイトル防衛に臨むイングランド人選手は米PGAツアー2022-23年シーズンの開幕戦である「フォーティネット選手権」での2位タイを経て、スコットランドに乗り込んでいる。

大会3勝の達成は?

「アルフレッドダンヒルリンクス選手権」を3度制覇した選手はまだいない。大会2勝はDPワールドツアー6勝のティレル・ハットン、2020年「ライダーカップ」欧州選抜キャプテンのパドレイグ・ハリントンの2人のみとなっている。両者は共に今週のフィールドに名を連ねており、日曜日にゴルフの聖地で歴史を作るべく、ティアップする。

ちなみに、ハットンはセントアンドリュースでDPワールドツアー初優勝を遂げた翌年の2017年、大会史上初となるタイトル防衛を果たすことで既に大会の歴史にその名を記している。2度の「ライダーカップ」出場経験を誇るハットンは2018年と21年、この大会で2位に入っている。

一方、ハリントンは2002年と06年にこの大会で優勝を遂げた。このアイルランド人選手はその後、14カ月の間にメジャー3勝を挙げた。この中には、リンクスでの卓越した技術を明確に示した2007年と08年の「全英オープン」連覇が含まれる。現在51歳になったハリントンは新興勢力としてPGAツアーチャンピオンズを席巻しており、ルーキーシーズンに3勝を挙げている。

歴史的リンクスコースで開催される唯一無二の大会方式

これまで「アルフレッドダンヒル選手権」では、世界をけん引するプロゴルファーによる個人戦と、プロがアマチュアと組んで競うチーム戦が開催されてきた。この大会方式は、フィールドのプロとアマチュアの仲間意識を育むきっかけとなってきた。大会は深く歴史が染み込んだ地を舞台に行われ、最初の3日間はセントアンドリュース・オールドコース、カーヌスティ、そしてキングスバーンズをローテーションする形でプレーする。

最終ラウンドは、7月に第150回「全英オープン」を開催したオールドコースをプレーすることになる。予選カットは第3ラウンド終了後となり、60位タイまでのプロ、さらにはプロの個人戦の成績に関係なく、上位20組のプロアマチームが最終日に駒を進める。

スターぞろいのラインアップ

大会は2001年の発足以来、世界最高のゴルファーたちを引き付けてきた。今週のヘッドラインを飾るのはいずれもメジャー王者のロリー・マキロイマシュー・フィッツパトリック、そして今月ウェントワースで開催された「BMW PGA選手権」の勝者でもあるシェーン・ローリーとなる。「昨年は4位に入っているし、ウェントワースでPGAに勝ったので、これ以上ないくらいの自信を持ってセントアンドリュースへ行ける。もう長いこと好調のままプレーできているし、ぜひ勝ちたい大会。誰もが、日曜にオールドコースで大きな選手権で優勝したいと思っている」とローリー。

2018年の「ライダーカップ」で最強タッグを組んだフランチェスコ・モリナリトミー・フリートウッドの2人も、間違いなく大勢のギャラリーを引き付けることになるだろう。

多方面から集まるセレブたちの存在も、大会に欠かせない魔法のための重要な要素となっている。オリンピックで金メダル5個を獲得した漕艇のサー・スティーブ・レッドグレーブは毎年参加するお馴染みの面々の一人であり、一方、かつてウェストハムでキャプテンを務めたマーク・ノーブルはデビューを飾る今年の大会で、ハマーズ(ウェストハムの愛称)のサポーターであるビリー・ホーシェルとタッグを組む。昨年はアイルランドのメーブ・ダナハーが初めて女性としてチーム戦を制覇することで大会史にその名を刻んでおり、この際は2011年の大会王者で現在DPワールドツアーで審判員を務めるマイケル・ホーイがタッグを組んだ。

家族の絆

家族とチームを組んで大会に参加できることも「アルフレッドダンヒルリンクス選手権」が多くの選手たちを魅了する要素の一つとなっている。メジャー4勝のマキロイは今年も、父のゲリーさんを伴って出場する。この親子は2019年に惜しくもチーム戦の優勝を逃している。DPワールドツアー15勝のトーマス・ビヨーンと息子のオリバーもまた、サムとダニエルのトーランス親子以来の史上2組目となるチーム戦での親子優勝を狙っている。現「全米オープン」王者のフィッツパトリックも家族とタッグを組むプロの一人であり、今大会で初めて母親のスーザンと共にプレーする。

2022年 アルフレッド・ダンヒルリンクス選手権