欧州男子ツアー

カムバックキッズ ツアー復帰を決めた男たち

2021/11/10 17:58
リカルド・ゴウベイア※写真は2015年「欧州チャレンジツアー」(Mark Runnacles/Getty Images Sport)

「ロード・トゥ・マジョルカ」が閉幕し、何人かの選手がヨーロピアンツアーへの復帰を決めた。

2021年ヨーロピアンチャレンジツアーは「ロレックスチャレンジ グランドファイナル」で結末を迎え、「ロード・トゥ・マジョルカ」でトップ20入りした選手たちに、2022年ヨーロピアンツアーのシード権が与えられたのである。

昇格組には、かつてヨーロピアンツアーでプレーした経験を持つ選手が複数含まれており、今回はそうした選手たちにスポットライトを当ててみた。

リカルド・ゴウベイア

チャレンジツアーの本格派スターである、このポルトガル人選手は、2015年に2勝を挙げて25万1592ユーロを稼ぎ、ランキング首位でシーズンを終えた。ヨーロピアンツアーでのルーキーシーズンにおいて、「レース・トゥ・ドバイ」ランキングを54位で終え、その後ツアーでの地位を築き上げるかに見えたが、2017年と2018年はトップ100圏外でシーズンを終え、4年にわたりシード権を喪失していた。しかし、2021年は2勝を挙げ、さらに6度のトップ10入りを果たし、「ロード・トゥ・マジョルカ」を2位で終えており、2022年シーズンは大きな期待を胸に再びヨーロピアンツアーでプレーすることになる。

アルフレド・ガルシア・エレディア

2008年と2010年にQスクールからの昇格を果たしたスペインの選手。ヨーロピアンツアーでデビューした約20年後に、3度目のフルシーズン参戦を叶えた。彼にとって母国での2008年「スペインオープン」4位タイがヨーロピアンツアーでの唯一のトップ10入りとなっているが、5月の「カナリア諸島オープン」で12位に入り、ここ10年で最高の成績を残している。2021年のチャレンジツアーでは、「B-NLチャレンジトロフィー」での優勝に加え、4度のトップ10入りを記録したことで、「ロード・トゥ・マジョルカ」を6位で終え、39歳でのヨーロピアンツアー復帰を果たした。

ルーカス・ニメッツ

2015年のQスクールファイナルステージでは、最終日の上がり5ホールで4バーディを奪う見事な強心臓を見せ、25番目のシード権を手にした。2016年の「レース・トゥ・ドバイ」を180位で終えており、ルーキーイヤーから5年の歳月を経たヨーロピアンツアー2年目では、初のトップ10入りを目指すことになる。このオーストリア人選手は2021年の「ロード・トゥ・マジョルカ」では、9月に2週連続2位に入るなど、3度の2位を記録し、ランキングを10位としてシーズンを終えた。

マルセル・シュナイダー※写真は2020年「オーストリアオープン」(Stuart Franklin/Getty Images)

マルセル・シュナイダー

2017年のQスクール昇格組であるシュナイダーは、2018年は2つのツアーを掛け持ちし、チャレンジツアーの「スイスチャレンジ」で優勝を遂げている。さらに、2020年は両ツアー共同開催の「オーストリアオープン」で2位に入り、「ロード・トゥ・マジョルカ」を2位で終えるも、新型コロナウイルス感染症の影響で、2021年ヨーロピアンツアーのシード権は得られなかった。2021年のチャレンジツアーで2勝を挙げてランキングを11位で終えた。

エスペン・コフスタッド

度重なる怪我さえなければ、このノルウェー人選手はもっと多くヨーロピアンツアーの大会でプレーしていただろうが、ついに完全にフィットした状態で絶好のチャンスを手にすることとなった。2012年にチャレンジツアーで年間王者となり、2013年は14大会に出場し、「スペインオープン」では唯一のトップ10入りを果たした。その後は、2014年と2016年にQスクールからの昇格を果たすも、5シーズンで14大会の出場に留まった。今季は「シドバンクエスベリチャレンジ」で5年ぶりのチャレンジツアー優勝を遂げ、「ロード・トゥ・マジョルカ」を12位で終えた。ヨーロピアンツアーでの本当の意味での挑戦を見据えている。

ウーゴ・レオン

これまで米PGAツアー、ウェブドットコムツアー(現コーンフェリーツアー)、PGAツアーラテンアメリカ、マッケンジーツアー(カナダ)、中国ツアー、そしてチャレンジツアーでのプレー経験を持つゴルフ界で最もカラフルな履歴に彩られた男がヨーロピアンツアーに帰ってくる。2018年にQスクールからシード権を獲得したチリ人選手は、当時34歳だったルーキーシーズンで4度のトップ10入りを果たすも、1ランク差でシード権確保を逃した。新型コロナウウイルス感染症で15カ月間にわたって実戦から遠ざかるも、「ブリティッシュチャレンジ」で優勝すると、「ル・ヴォードライユ ゴルフチャレンジ」で2位に入り、今季のランキングを14位で終えた。

マルセル・シーム※写真は2017年「サルタイアエナジー ポール・ローリーマッチプレー」( Matthew LewisGetty Images)

マルセル・シーム

2021年チャレンジツアーの昇格組で間違いなく最も名の知れているドイツ人選手が、3年の空白を経てヨーロピアンへの復帰を果たした。これまでヨーロピアンツアーで4勝を挙げ、2014年の「レース・トゥ・ドバイ」では7位に入っており、ツアー通算470大会出場の実績を持っている。2018年にシード権を喪失するも、「ル・ヴォードライユ ゴルフチャレンジ」で7年にわたる無勝利期間に終止符を打って今年の「全英オープン」の出場権を手にすると、同大会では15位タイに入った。後になって、41歳はロイヤルセントジョージズに向かわず、同週のチャレンジツアーの大会に出場して、「ロード・トゥ・マジョルカ」での順位を確固たるものにする決断を下しかけたと認めたが、今季のランキングを15位で終えたことで、その両方の目的を達成した。

ダン・ハウジン

ルーキーシーズンとなった2013年のチャレンジツアーで2勝挙げ、その他にも4度のトップ10フィニッシュを記録するなど、夢のようなプロとしてのキャリアの幕開けを謳歌した。2015年以降、チャレンジツアーで目を見張る安定感を発揮しており、年間ランクでのトップ25入りを7年間で5回記録している。しかし、通常はトップ15が昇格となっていたことから、最後の一線を越えられないでいたが、「アイリッシュチャレンジ」で優勝した今季は20位でシーズンを終えたことで、2度目のヨーロピアンツアー挑戦を実現させた。

この他にも、来季ヨーロピアンツアーのシード権を手にした選手のリストには、スコットランドのイワン・ファーガソンクレイグ・ハウィー、南アフリカのオリバー・ベッカー、そしてドイツのハーリー・ロングといった見慣れた名前が並んでいる。彼らはこれまで、チャレンジツアーのランキングによりヨーロピアンツアーの大会に出場してきた経歴を持っているが、シード権を手にしてヨーロピアンツアーでプレーするのは、何れも来季が初めてとなる。