「アルフレッドダンヒル リンクス選手権」で知っておくべき5つのこと
今週のヨーロピアンツアーはスコットランドへと戻り、セントアンドリュース オールドコース、カーヌスティGL、そしてキングスバーンGLを舞台に「アルフレッドダンヒル リンクス選手権」が開催される。大会について知っておくべき5つの事柄は次の通り。
20周年
今年で20周年の節目を迎える「アルフレッドダンヒル リンクス選手権」は2001年の初開催以来、毎年開催されてきたが、昨年は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い中止を余儀なくされたた。
これまで数々の名手がこの大会で勝利を挙げており、そのうちの何人かは今週の大会に出場する。ウィスコンシン州で開催された「ライダーカップ」帰りとなるパドレイグ・ハリントン、ティレル・ハットン、マルティン・カイマーに加え、スティーブン・ギャラハー、ブランデン・グレース、オリバー・ウィルソン、トービヨン・オルセン、ルーカス・ビェルレガード、さらに今週は2017年にオールドコースで「61」の11アンダーをマークし、コースレコードを更新したロス・フィッシャーも出場する。
独特の大会形式
大会の伝統として、「アルフレッドダンヒル リンクス選手権」では、総額500万米ドルを懸けたプロの個人戦と、プロとアマチュアがパートナーとしてプレーするプロアマ戦が並行して開催される。
また、ヨーロピアンツアー国際スケジュールで唯一、3コースを使用して行われる大会であり、選手たちはセントアンドリュース オールドコース、カーヌスティ、そしてキングスバーンというスコットランドを代表するリンクスコースを股に掛けてプレーする。
フィールドの選手たちは初めの3日間で3コース全てをプレーし、60位タイまでのプロ、そしてプロアマチームの上位20組が最終日にオールドコースをプレーすることになる。
ペレスの防衛戦
2019年の「アルフレッドダンヒル リンクス選手権」ではビクトル・ペレスがマシュー・サウスゲートとの手に汗握る最終日の熱戦を制し、ヨーロピアンツアー初優勝を遂げた。
緊張感のあるつばぜり合いは終盤まで続き、ロードホールの名で有名な17番でサウスゲートが手痛いボギーをたたいたことでペレスが優位に立つと、最終ホールをパーとして勝利を挙げた。
セントアンドリュースからわずか30分のダンディーに拠点を置くフランス人選手は後に、精神的な余裕を得ることで能力が発揮できたことを勝因に挙げ、それをするために落ち着くことのできる色を見つけ出していたと語った。
「個人的に、僕は常に先のことを考え過ぎる傾向にあるのだけど、つまるところ自分にできるのは、その瞬間にできることをやるだけなんだ。昨年、『アルフレッドダンヒル リンクス選手権』で優勝した際、僕は自分を落ち着かせるための色を見つけ出していた。それは何の色でも良かったんだ。旗、建物、客席のスタンドなど、何でも。とにかく、一秒でも我に返り、全てをスローダウンさせるような色をね。アスリートは誰であれこう言うと思うけれど、最高のフィーリングでプレーできていると感じているとき、全てがスローモーションで起こっているように感じるんだ」
防衛戦に臨む彼は木曜の午前10時6分、ギド・ミリオッツィ、そしてそれぞれ彼らのプロアマパートナーである、ダン・フリードキンとライアン・スミスとともにカーヌスティをティオフする。
繰り出すセレブたち
「アルフレッドダンヒル リンクス選手権」には毎年多くのセレブが集うが、今年も例外ではない。
毎年帰ってくる顔ぶれもあり、大会が20周年を迎える今年、サー・スティーブ・レッドグレーブも、初開催から毎年出場の皆勤賞を果たす唯一のプレーヤーとして、大会20周年を迎えることになる。
ほかに今年のフィールドにはウラジミール・クリチコ、トム・チャプリン、アンディ・ガルシア、ダレン・ゴフ、スティーブン・ヘンドリー、ローナン・キーティング、ヒューイー・ルイス、トニー・マッコイ、ジェイミー・レドナップ、ジョー・ルート、ティコ・トーレス、マイケル・ヴォーン、そしてシェーン・ウォーンといった面々が名を連ねている。
2019年大会でトミー・フリートウッドとタッグを組み、ロリー・マキロイと彼の父ゲリーのチームを退けてプロアマ戦を制覇したオグデン・フィップス2世もタイトル防衛に臨むことになる。
親子で出場
プロアマ戦に出場するのはセレブだけではない。今週、世界最高の選手の何人かは彼らの父親をパートナーに、競技に臨むことになる。
2019年大会で父親とタッグを組んで優勝しそうになったロリー・マキロイは、今週のフィールドにはいないものの、サム・トーランスが息子のダニエルと組んで優勝した2003年以来となる、史上2組目の親子優勝を目指して、今週も何組かの親子が大会に臨む。
今週、大会初出場を果たす「レース・トゥ・ドバイ」2位のビリー・ホーシェルは、父親のビリー・ホーシェル・シニアとのコンビで、同じく父親のホルストとタッグを組むマルティン・カイマーとともに、カーヌスティで初日を迎えることになる。その一組後ろでは、大会2勝のティレル・ハットンが、大会初出場となる父親でコーチでもあるポールをパートナーに、プロアマ戦に臨む。