山の王がアダムスタルに見参
スペインのアドリ・アーナスが、自身のルーツであるアルプスツアーの地へ帰ってきた。今週「ユーラムバンクオープン」で風光明媚なGCアダムスタルに初めて挑戦し、初日を3打差の4アンダーで発進した。
2017年に躍進を遂げたアーナスは、アマチュアとして3部にあたるアルプスツアーで2勝を挙げ、同年に年間王者となって下部チャレンジツアーのシード権を獲得した。
その翌年、「ラスアルカイマ チャレンジツアーグランドファイナル」を制覇。チャレンジツアーの年間ランクトップ15入りを果たして、欧州ツアーのシード権を手にした。
オーストリアのアルプスの谷間に佇む絶景GCアダムスタルは、2018年からチャレンジツアー「ユーラムバンクオープン」の開催コースとなっており、今週は二重ランキング大会第2戦の舞台となる。2年前の大会に出場しなかったアーナスは、2020年シーズンが再開するなか、コース訪問に喜びを見せた。
「2年前は、この美しいコースでのプレー機会を逃してしまいました。ここは山間にあり、木立に囲まれていて特別です」
「ここは今年、これまで僕が訪れた地で、最もクールな場所の一つです。ここは格別ですね。どこへ行っても大自然の中で息ができます。このゴルフコースのホールの多くは記憶に残ることでしょうね」
昨季欧州ツアーで上々のデビューシーズンを送った25歳は、2位に3度入るなど「レース・トゥ・ドバイ」ランキングで41位に入って、最終戦の「DPワールドツアー選手権」への出場を果たしており、今季も同大会の出場を目標としている。
「今年の残りは、良い感じになるようスケジュールを組むようにしています。競技に復帰できて良かったですし、日曜に優勝を懸けてプレーできればと思っています。昨年は『DPワールドツアー選手権』に出場したいと思っていましたが、今年は年間ランクをもう少し上げることができればと思っています」
「昨年は良い一年となり、今季も良いスタートが切れましたので、(中断前は)少なからず勢いがありました。その後はスケジュールを組み直し、新しい事に挑まなければならなくなりました」
「ゴルフは常に練習レンジにいなくても良いゲームであり、自分のゲームの他の要素を磨くこともできます。僕はフィジカルとメンタルの両面に集中し、その後、スペインではゴルフがプレーできるようになりました。そうして、僕は調子を取り戻すことができたのです」
「僕らは再開へ向け、誰もが思いを巡らせていました。物事がちゃんと動いているのは良いものですし、これで元の慣れた生活に戻れます。自宅に籠ってプレーできないのは難しいことでしたが、安全第一ですからね」