2020年 ISPS HANDA ヴィックオープン

「ISPS HANDA ヴィックオープン」について知っておくべき5つのこと

2020/02/05 11:45
昨年、男女同時開催の大会を制したセリーヌ・ブティエ(左)とデービッド・ロウ(Kelly Defina/Getty Images)

今週のヨーロピアンツアーは、2020年シーズンの「レース・トゥ・ドバイ」で2度目の訪問となるオーストラリアへ。「ISPS HANDA ヴィックオープン」について知っておくべき5つの事柄は次の通りである。

男女同時開催

今週は男女両選手が、ぞれぞれ「ISPS HANDA ヴィックオープン」のタイトルを懸けて競い合う。両大会ともにベラリン半島の13thビーチGLにて、男女でビーチコースとクリークコースのティタイムを入れ替えながらの開催となる。

36ホールの予選カットで、男女それぞれ上位65位タイの選手に絞られ、決勝の2ラウンドはビーチコースのみを使用して行われる。54ホール終了時点でもカットがあり、上位35位タイまでが最終ラウンドへと進出する。

大会の賞金総額は300万豪ドルとなっており、男女が均等に各150万豪ドルを分け合う。

男子の大会はヨーロピアンツアーとISPSハンダオーストラリアPGAツアーの共催、女子の大会はLPGAとALPGAの共催となる。

初物づくし

昨年は、デービッド・ロウがヨーロッパ出身選手として、58年に及ぶ大会史上初めて「ISPS HANDA ヴィックオープン」を制した。

それ以前で、豪州とニュージーランド出身選手以外で「ヴィックオープン」のトロフィーを掲げたのは、1959年の大会王者である南アフリカ出身のゲーリー・プレーヤー、そして1988年に大会を制覇した米国のジム・ベネピの2人のみだった。

ロウ、そして女子の2019年大会王者であるセリーヌ・ブティエは、ともにバーロンヘッズでのタイトル防衛に臨むことになる。昨年の勝利は、ロウにとってヨーロピアンツアー初優勝であり、ブティエにとってもLPGA初優勝だった。

ハーバートの母国凱旋

2週間前の「オメガドバイデザートクラシック」でツアー初優勝を果たしたルーカス・ハーバートは、ヨーロピアンツアー王者として豪州帰国を果たす。

24歳のハーバートは、エミレーツGCでクリスティアン・ベゾイデンハウトをプレーオフで下し、プロ初勝利を挙げた。

ハーバートは、「ヴィックオープン」開催コースから北へ200㎞ほど、同じビクトリア州のベンディゴで生まれ育った。今週、この若手選手には家族や友人たちから多くの声援が送られることだろう。

一つ上を狙うオームスビー

スケジュールが変更された先月の「香港オープン」を制覇したウェイド・オームスビーも、今週の「ヴィックオープン」に出場する最近の優勝者の一人である。39歳によるくだんの勝利は、同大会でトロフィーを掲げた2017年以来の優勝だった。

オームスビーは、昨年の「ヴィックオープン」ではロウと1打差というニアミスに終わった。6番から16番にかけて11ホール連続パーとしてオームスビーは、17番ティに立った時点で大会をリードしていたが、その後、18番でバーディを奪ったロウが先頭に立った。

17番での不運なダブルボギーにより、プレーオフを強いる上でオームスビーも18番でのイーグルが必須となったが、彼はバーディにとどまり、2位タイで大会を終えた。

オームスビーは「香港オープン」制覇に加え、年末の休暇前に開催された「オーストラリアPGA選手権」で3位に入るなど、シーズン序盤から好調を維持している。

メジャー王者たち

今週は男女両方のフィールドにメジャー王者がいる。男子の大会では2006年「全米オープン」王者のジェフ・オギルビーがティアップし、女子の大会では少なくとも11人のメジャー王者がフィールドに名を連ねている。

ジム・フューリックフィル・ミケルソン、そしてコリン・モンゴメリーに1打差をつけて「全米オープン」を制覇したオギルビーは、豪州出身選手として十数年ぶりにメジャー制覇を果たした。彼はこの「全米オープン」制覇に加え、世界ゴルフ選手権でも、「マッチプレー」2勝、そして「WGC CA選手権(現WGCメキシコ選手権)」制覇と、3度の優勝を果たしている。

ハンナ・グリーンは昨年、ヘイゼルティンで「全米女子プロゴルフ選手権」を制覇し、2006年のカリー・ウェブ以来となる豪州女子選手によるメジャー制覇を果たした。なお、メジャー7勝のウェブも今週の大会に出場する。

また、今週はメジャー7勝で五輪金メダリストの朴仁妃に加え、メジャー4勝のローラ・デービース、そして2019年「全米女子オープン」王者のイ・ジョンウン6といったメジャー王者たちも出場予定となっている。

2020年 ISPS HANDA ヴィックオープン