タクシーぼったくり被害も「よく生きていけたな」 竹安俊也が思い出すアジアン転戦生活
◇アジアンツアー◇インターナショナルシリーズ ジャパン presented by マオタイ 初日(8日)◇カレドニアンGC (千葉)◇7116yd(パー71)
竹安俊也がボギーなしの7バーディ「64」で回り、31人が出場する日本勢最上位の7アンダー2位で滑り出した。
大会を主催するアジアンツアーは、竹安にとって“古巣”というべき場所だ。プロ初勝利は2016年、アジアン下部ADTツアーで挙げた。2年間の過酷な転戦生活が今を形作っている。「バングラデシュやフィリピンに一人で行って、現地でキャディを雇うことやホテル、飛行機など、手配は全て自分でやっていた。よく生きていけたなって。最初の頃は空港からホテルに行こうと車に乗るのも緊張した」。危険な目にこそ遭わなかったが、タクシーを利用して“ぼったくり”されたこともある。
多様な言語が飛び交う空気感は性に合っており、居心地も良かった。「めちゃめちゃ戻りたいのはあるし、海外にはどんどん出ていきたい」。アジアンに限らず、世界で戦いたい意思がある。
オフ期間にはパッティングを見直した。「ストローク自体は変えていないんですけど、アドレスを少しかかと重心に。ひざが伸びてストロークしやすくなった」。昨季国内ツアーでの平均パット数は全体69位(1.7898)だったが、今季はここまで3試合で全体7位(1.6911)と改善している。
2日目は首位との2打差を追って出る。「優勝はしたいけど、(思い通りに)できるものではない。目指している自分のプレーをするだけ。結果、優勝できれば」とやることは変わらない。日本ツアー未勝利の32歳が“返り咲き”を目指す。(千葉県横芝光町/石井操)