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先輩・松山英樹以来の優勝へ 金谷拓実が「64」の猛チャージ

◇アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権 3日目(6日)◇セントーサGCニュータンジョンC(シンガポール)◇6847yd(パー70)

ついにトップを視界にとらえた。3日目にノーボギーの6アンダー「64」をマークした金谷拓実(東北福祉大2年)が、通算8アンダーとして首位と2打差の3位に浮上。「優勝争いに絡めそうなので、よかったです」と、ちょっぴり安堵した笑みを浮かべた。

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ここ2日間は爆発しそうな気持ちを持て余しながら、「69」を2度続けた。「きのう、おとといはちょっと感情が出過ぎていた。(変えたのは)技術的なものじゃなく、自分自身をコントロールして、感情を抑え目にやった」という心理で3日目に臨んだ。

序盤からバーディを重ねていった。11番までに4バーディ。だが、12番はティショットを右の林に打ち込んでしまう。「きのうまでだったら、たぶんクラブを投げていました」と恥ずかしそうに笑ったが、きょうはグッと我慢してクラブから手を放さなかった。林の中から7Iでグリーン周りまで運ぶと、アプローチを寄せてパーセーブ。切れることなく、ゲームの流れも切らさなかった。

13番、16番(パー5)とバーディを重ねて、2日続けてボギーとしている18番を迎えた。ここでちょっとした事件が起きる。ファーストパットを2mオーバーした金谷の球の少し先に、あとからパットしたリン・ユーシン(中国)の球が止まった。

本来はカップから遠いリンが先に打つのだが、左打ちのリンがアドレスをすると、金谷のラインを踏んでしまう。金谷がアドレスをすると、逆にリンのラインを踏んでしまうが、「俺のは踏んでいい」と単独首位のリンにうながされて、「まあ、いいか」と金谷。このパットを沈めると、金谷は2度、力強くこぶしを振った。

首位のリンに2打差に迫った。「(中島)啓太くんはミスしたあとも、なんでもないような表情をするのでそんな感じでやった」と、この日のプレー態度を参考にした中島啓太(代々木高3年)も同スコアにつけている。

もし、どちらかが勝てば、2011年の松山英樹以来となる日本勢の優勝となる。先月、米ツアーを終えて帰国した大学の先輩・松山に会って、金谷はこう言われたという。「俺は大学2年でアジアアマと(レギュラー)ツアー優勝をしているから。お前もそれを2つ勝って、やっと俺に並ぶから」。偉大な先輩の背中は、やっぱりとても大きいのだ。(シンガポール・セントーサ/今岡涼太)

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