石川遼、悔しさを抱いての帰国・・・掲げる新テーマとは?
3月上旬から約1ヶ月に及ぶアメリカ遠征を終えた石川遼が、11日(日)の夕方に帰国した。先週の「マスターズ」では2日目の後半に崩れ、僅か1打及ばず2年連続の予選落ち。1年をかけて練習を積んできた集大成の場だっただけに、石川の口からは悔しさと後悔の言葉が溢れ出た。
「土日にプレーできず、日曜日に日本に戻ってきたことに関しては悔しい気持ちでいっぱいです。応援してくださった方や、近くで支えてくれたチームのみんなに申し訳ない。まだまだ甘い、という一言に尽きると思います」。
技術面ではなく、特に精神面の弱さを強調する石川。象徴的だったのが、予選カットライン上でのプレーが続いた2日目の後半だ。「ここから全てパーで予選を突破できるんだ、という考えが何度も頭をよぎりました。ほとんどのパットがショートしたし、攻める気持ちが足りなかったどころか、まったく無かったのかな、と思います」。これまで貫いてきた、常にバーディを狙う攻めのプレー。その気持ちを失ってしまったこと。「そこが一番くやしい」と、後悔の言葉を並べる。
だが、今後に向けた明らかな課題が見つかったことも確かだ。石川も「去年は技術と精神面のどちらも足りなかったせいか、足りないところが明確じゃなかった。今年は、特別にこのショットが通用しない、という事はなかったと思うし、自分の中で手応えはありました。技術が進歩した分、精神面の課題が明確になったと思います」と話す。
そこから導き出した答えが、「初日から最終日を想定してプレーする」こと。つまりは、常に優勝争いをしている気持ちを持ち、攻めの姿勢を忘れないことだ。「今年からの新しいテーマになるかもしれません」と、その意思は強い。今週の15日(木)には、国内ツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」の幕が切られる。「初日から優勝争いをしているつもりでやりたい。“攻めないと強くなれない”というオーガスタで学んだことを、国内ツアーで活かしていきたいです」。間もなく始まる新シーズン、そして1年後の「マスターズ」を見据え、強い意気込みを示していた。