「ゴルフは直感力」 丸山茂樹が高校生ゴルファーに “金言”
プロキャディの杉澤伸章氏が発起人となり、ジュニアゴルファーの支援などを手掛けるThe Dream Project 実行委員会が20日、北海道の恵庭カントリー倶楽部・支笏コースで「The Dream Project スキンズマッチ~Be Ambitious Cup~ supported by ファイネストコーポレーション」を開催した。
スキンズマッチ終了後には、運営をサポートした北海学園札幌高ゴルフ部に所属するジュニアゴルファー12人が、スペシャル解説として参加した男子プロゴルファー丸山茂樹に質問するコーナーも設けられた。
最初の質問者として指名されたのは部長を務める3年生の男子。「アメリカや海外の選手に比べて、飛距離という面では僕たち日本人がまだ追いつけていない部分だと思うんですけど、そういった中で意識していたことは?」という問いに対し、日本ツアー10勝、米ツアー3勝を誇る丸山は「向こう(米国)に渡って1年目の飛距離はツアーで26位だったので、自分はそんなに飛ばない方でもなかった」と前置きした上で、こう続けた。
「自分の一番大事なところはアプローチ。(米国で)9年間戦った中で、僕はアプローチでしのいでいた。それから2m以内のパット。大事なパットを入れることが勝負の要になってくる」とショートゲームの重要性を力説した。メンタル、ドライバー、アイアン、アプローチ、パターの5つをバランスよく練習した上で、「『僕はここが得意です』というような自己アピールができる分野を見つけること。そうすることで世界が開ける」とアドバイスを送った。
8月5日開幕の「全国高校ゴルフ選手権」への出場を控えている女子部員の一人も「毎日練習していてもスイングが変わっちゃって、球筋まで変わっちゃう。それで試合の時にうまくいかなくなってしまって。自分はスイングが変わりやすいと思ってやっていかないとダメでしょうか?」と切実な悩みをぶつけた。
丸山は「どこかベースを作った方がいい。僕はハーフスイングを一生懸命やっていた。(スイングが)分からなくなったら、“3時から9時”までのところを意識した」と、原点に立ち返ることが大切だと説く。
「体調も毎日変わる。ヘッドの重量やバランスだったり、寝不足だったらクラブも重く感じる。そういう時は素直に(クラブに)鉛を貼ったり、その日の感覚を大事にする。それが分かってくるようになるまでは、無理してその日、その日で(スイングを)いじらない方がいい。ゴルフは直感力が大事」と語った。
終了後、会の進行を務めた杉澤氏は「質問もバンバン出てきたし、みんなの表情も引き締まっていた。」と話し、交流を通じて徐々に柔らかくなっていった学生らの表情を見て手応えをにじませた。(編集部・内山孝志朗)