世界に先駆けて開催 韓国ゴルフ界が示す感染防止のガイドライン
新型コロナウイルス感染拡大により試合中止が相次ぐなか、韓国女子ツアーが14日に開幕する「KLPGA選手権」(楊州市・レイクウッドCC)で再開する。世界に先駆けて無観客試合を行う韓国女子プロゴルフ協会(KLPGA)は、関係者や報道陣用に対策ガイドラインを示している。
KLPGAは、協会専務理事をトップにコロナウイルス対策プロジェクトチームを結成。関係者によれば、主催者、放送局、選手会、運営会社、コース、医療関係者、除菌や清掃を運営する会社のスタッフらをメンバーに構成されるという。協会が示すガイドラインは49ページに及び、次の10章に分かれる。
(1)コロナウイルスの基本事項(2)KLPGAの方針(3)KLPGAのコロナウイルス対策プロジェクトチームの運営(4)選手及びキャディの予防策(5)大会関係者(協会、運営スタッフ、放送局)らの予防策(6)陽性者発生時の対応(7)外国人選手の入国管理(8)レギュラーツアーの運営(9)下部ツアーの運営(10)マスコミ取材のガイドライン
大会前に各選手の問診票提出を義務付け、大会期間中も検温を促す。会場内では各所に赤外線サーモグラフィを設置し、発熱の疑いがある選手や関係者にその場で検温を実施。問題のない選手や関係者には証明書としてシールを貼り、ドライビングレンジやロッカールームは間隔を開けるという。
シャワールームは閉鎖。クラブハウスやコース内の動線を示し、選手と他スタッフとの交わりを最小限にする。さらに握手やハイタッチを禁止にし、選手と関わる可能性がある競技委員はマスクとビニール手袋を着用。ルーリングでトラブルが発生した際も2m以上を開け、対応していくという。
会場内で発熱者が出た場合は隔離し、コース付近にあるPCR検査場に向かうように定めた。今大会ではコースから5.7kmにある保健所、26.1kmにある病院、31.6kmにある保健所でPCR検査を受けることができる。協会は自治体や病院、警察や消防署ともさらなる協力体制を築くとしている。
取材対応は報道陣もマスク着用を義務付け、2m以内の間隔をあけて5分以内にインタビューを終わらせる。報道陣の人数も絞り、指定されたエリア以外の立ち入りは禁止される。
会場内では午前と午後に除菌作業が行われ、各所で衣類や靴を身に着けたまま付着したウイルスを除去できる場所も設置するという。
「コロナ克服、大韓民国ファイト」をスローガンに掲げた今大会の賞金総額は過去最高額となる30億ウォン(約2億6300万円)。世界ランキング3位のパク・ソンヒョン、6位のキム・セヨン、10位のイ・ジョンウン6や日本ツアーが主戦場のイ・ボミやアン・ソンジュ、ペ・ソンウらが出場する。協会は今大会のマニュアルを基本方針に今後の大会開催にも生かしたい考えだという。