2012年 全米女子オープン

チェ・ナヨンが独走! 美香は3位浮上で最終日へ

2012/07/08 07:55
「65」のビッグスコアで独走態勢に!6打差のアドバンテージを得て最終日に臨むチェ・ナヨン

◇海外女子メジャー第3戦◇全米女子オープン 3日目◇ブラックウォルフランチャンピオンコース(ウィスコンシン州)◇6,984ヤード(パー72)

戦況は一変し、優勝争いに大きな変化が生まれたムービングデー。首位に4打差でスタートしたチェ・ナヨン(韓国)が8バーディ、1ボギーの「65」と別次元のプレーを披露し、通算8アンダーの単独首位に浮上。2位に6打差をつける独走態勢を築き、メジャー初タイトルに王手をかけて最終日を迎える。

通算2アンダーの単独2位に、「69」をマークしたエイミー・ヤン(韓国)が浮上。通算1アンダーの3位タイに、レクシー・トンプソン、サンドラ・ガル(ドイツ)、そして7位タイからスタートした宮里美香が続く。宮里は風も吹いた難コンディションの中で1つ落とすにとどめ、僅か5人というアンダーパーグループに残っている。

単独首位のスーザン・ペターセン、2位タイのミッシェル・ウィはともに「78」と崩れ、それぞれ通算1オーバーの7位タイ、通算2オーバーの13位タイに後退。日本勢では、宮里藍が通算3オーバーの15位タイ、横峯さくらが通算4オーバーの20位タイと一歩後退している。

<「14年前に朴セリが成し遂げたことを引き継ぎたい」>
大会3日目、予選ラウンドの猛暑が過ぎ去ると、代わりに強風が訪れた。決勝に進出した65名中、この日アンダーパーでラウンドしたのは5人だけ。そんな中、8バーディ1ボギーとひとり突き抜けたチェ・ナヨン。「スイングの感じもいいし、パッティングの調子もいい。緊張もなく、目の前の1打に集中していた」と涼しげに振り返った。

ホールアウト直後のインタビューでも、自分の状況は知らなかった。「キャディにリーダーズボードを見るなと言われた」というナヨン。この日は1番で1.5mにつけてバーディ発進。その後もショットでチャンスにつけ、また4~5mのバーディパットも沈めまくった。

「この試合は、韓国人にとっては特別なもの。14年目、朴セリが優勝したとき感じた気持ちは忘れていないし、今年また私がそれを引き継ぎたい」。こみ上げる感情を必死でこらえるナヨン。「自分のゲームには自信がある。良いチャンスだと思うけど、あまりプッシュはしたくない。今夜、そして明日やるべきことは分かっているので、あとはできるだけ楽しみたい」。米ツアー通算5勝で11年には賞金女王のタイトルも獲得しているナヨンだが、メジャータイトルはまだ手にしていない。一番欲しいタイトルを、一番欲しい場所で。残り18ホール、孤独な一人旅が待っている。

11時10分にスタートした宮里藍の組が10番ティに来たのは、なんと3時間後の2時10分。2サムなのに超スローペースだった
難易度ナンバー1の3番ホール、ティーグラウンドではすでに2組が順番待ちの大渋滞
スタート前の練習グリーンで、ティペグをくわえてパット練習に励む。常に真剣モード
2日目に「66」のコースレコードをマークしたウィだが、たった1日でその記録は塗り替えられてしまった
通算-1でトップを追いかける。長身を活かしたプレーで明日どこまでナヨンに迫れるか?
極度の花粉症?完全防備でプレー中です
通算イーブンだがトップとは8打差。ナヨンが崩れない限り優勝は難しくなった
最終組でプレーした二人はともに精彩を欠き、首位から大きく離されてしまった
アマチュアランクの現在1位。アマチュア選手は3人が予選通過を果たしている。ローアマに輝くのは誰だ?
スイングのテンポが速く、体格も大きくないのに米ツアーでがんばっている“美香先輩”に憧れ、ラウンドを観戦中

2012年 全米女子オープン