森田理香子が首位奪取、メジャー初勝利に王手
◇国内女子メジャー◇ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ 3日目◇茨城GC西コース(茨城県)◇6669ヤード(パー72)
寒空を雨雲が包んだムービングデー。首位に4打差の4位タイから出た森田理香子が4バーディ、ノーボギーの「68」をマークして通算7アンダーとし、最終日を前に単独首位に立った。
2打差の2位タイにつけたのは森田同様、初の国内メジャータイトル獲得を目論む茂木宏美と佐伯三貴。そして2011年の「全米女子オープン」覇者のリュー・ソヨン(韓国)が通算5アンダーで並んでいる。
予選2日間でトップだった藤田幸希は3ストローク落として通算4アンダー、イ・ジウ(韓国)と同じ5位タイに後退。そして2週連続優勝がかかる横峯さくらが3アンダーの単独7位から残り18ホールでの逆転を狙う。
<森田、悪天候も追い風に 初メジャー獲りへ王手>
「曲がっているし、アイアンショットも寄らない。なんでここ(首位)にいるんだろう?」。復調の気配は見せているものの、ショットの調子は決して万全ではない。しかし、ミスショットが大ケガに繋がらない範囲内に収まっていることが、メジャー初勝利に王手をかけた今の位置、そして昨年からの成長の現れだ。
最大のピンチは、2つ伸ばして迎えた折り返し直後の10番。ティショットを左の林に曲げ、2打目はサブグリーンへ。3打目のアプローチをピンそば1.5メートルに寄せ、ナイスリカバリーでパーを死守した。このホールに象徴されるように、ショートゲームの上達も昨年からの大きな進歩。「際どいパーパットも多かったけど、自信を持って打てている」。季節外れの寒さと降雨の中で、ノーボギーラウンドの支えとなった。
この日の悪天候も、森田にとっては恵みの雨。「ボールは止まるし、キャリーが出る選手にとっては有利だと思う。雨は嫌いじゃないし、苦手な人もいると思うから」。その目論見どおり、伸び悩んだ上位を横目にスコアを伸ばし、停滞するリーダーボードを着々と上がっていった。
メジャー初タイトルをかけて臨む明日の最終日。「スイングも今ひとつだけど、チャンスが来たら必ず入れるように。そのパットは持っていると思うので、自信を持ってやりたい」。今シーズン序盤の主役の1人が、言葉に力をこめた。