悪天候の中、イ・ボミが7アンダー単独首位に浮上
◇国内女子◇ヤマハレディースオープン葛城 3日目◇葛城GC 山名コース(静岡県)◇6,549ヤード(パー72)
日本列島を覆いつくす低気圧の影響で、11時過ぎに降り出した雨は時間を追うごとに強さを増し、午後からは強風が選手たちのプレーに影響をもたらした。多くの選手がスコアを崩す中、スコアを1つ伸ばしたイ・ボミ(韓国)が通算7アンダーの単独首位に浮上。2位以下に2打差をつけている。
通算5アンダー単独2位は大山志保。ボミと同組でラウンドした大山は、スコアを1つ落としたが復活優勝にむけて好位置をキープしている。さらに1打差の通算4アンダー3位タイには横峯さくら、佐伯三貴、黄アルム(韓国)、リ・エスド(韓国)の4人が並んだ。
予選2日間首位をキープしたO.サタヤ(タイ)は、後半にダブルボギーをたたくなど通算3アンダー、首位とは4打差の7位タイに後退した。大会連覇を狙う笠りつ子は、通算1アンダーでキム・ヒョージュ(韓国)、馬場ゆかりなどと並び18位タイとなっている。
<ボミ、不利な条件ながらムービングデーをリード>
時の経過とともに風雨の勢いは強まり、天候も順位も荒れに荒れたムービンデー。スタートが遅くなるにつれて過酷さを増す状況に、上位の多くがスコアを落とす中、最終組の1つ前を回るボミが3バーディ、2ボギーの「71」。混戦を1歩抜けだし、単独首位に躍り出た。
開幕戦こそ予選落ちを喫したが、その後はすっかり復調の気配。シーズン開幕前に新たに用品契約を交わしたニュークラブも手に馴染みつつあるようだ。この日の悪条件でも「フェアウェイにちゃんと置くことを守りながらプレーした」というプランに徹し、大崩れすることなくボギー2つに抑えた。
明日は雨の心配こそないが、日中を通して強風が残る予報が出ている。「明日もスコアを守り、風に備えながらプレーしたいと思う」。昨シーズンはキャリアハイの賞金ランキング2位。今シーズン初勝利のチャンスを早々に迎えた賞金女王の有力候補は、疲労の色を見せることなく笑顔を浮かべた。