佐伯三貴が逆転勝利!有村は5位Tフィニッシュ
◇国内女子◇スタジオアリス女子オープン最終日◇花屋敷ゴルフ倶楽部よかわコース(兵庫県)◇6,483ヤード(パー72)
気温12.3度、快晴で迎えた最終日、2日目に「69」をマークして単独2位に立った佐伯三貴が5バーディ、2ボギーの「69」をマークして、韓国の申智愛を逆転し、通算7アンダーでツアー通算4勝目を飾った。
この日最終組でスタートした佐伯と申。申は前半に2つのバーディを奪ってスコアを重ねる一方、佐伯は3バーディ、2ボギーと、一時は申が4打差と大きくリードを広げた。しかし申が17番を痛恨のダブルボギーでスコアを落として、佐伯とは1打差で最終ホールへ。最終18番、佐伯がバーディフィニッシュで申に並ぶと、申はパーパットをはずし、劇的逆転勝利を飾った。
通算3アンダーの単独3位には、イーブンパーでラウンドしたアマチュアの比嘉真美子が続いた。そのほか、15位タイからスタートした有村智恵は通算イーブンパーの5位タイ、横峯さくらは通算1オーバーの単独8位と大きく順位を上げて、ともにベスト10フィニッシュを果たしている。
<プレーオフを狙った佐伯が逆転優勝>
最終日を首位と2打差の通算4アンダー単独2位で迎えた佐伯三貴は、2番パー5で3打目のアプローチをピンの手前2mにつけてバーディ。さらに3番パー3でもティショットをピン奥3mにつけて連続バーディを奪った。申も3番でバーディを奪ったため、1打差で序盤は2人の競り合いとなった。
ところが、7番パー3で佐伯がティショットを大きくショートし、寄らず入らずのボギーをたたき、申は1mにつけてバーディ。続く8番では佐伯が再び2オンできず連続ボギーで、その差は4つに開いてしまった。
首位の申が安定したゴルフを続けたため、再逆転はないと佐伯自身も思っていた。「相手が申さんだし、隙がなかったので・・・」という佐伯。しかし、ドラマは終盤に待っていた。16番パー5で佐伯がバーディを奪って3打差になると、17番では申がまさかのダブルボギー。「私がマーカーだったんですけど、自分のプレーに精一杯で18番に上がる前に数えたら、1打差だったんですよ。なので、18番はなにが何でもバーディを獲りたいと思いました」。
その18番に集中力を高めた佐伯は、狙い通りにティショットをフェアウェイに運び、2打目もピン筋狙った。力が入った分飛距離が出てしまったが、ピンの上5mで止まり、申の2打目はグリーンをオーバーした。申がピンの下1.5mに寄せたのを確認した佐伯は、プレーオフに残るには決めるしかない状況に、このバーディパットを気合でねじ込んだ。
入った瞬間右手を高々と上げてガッツポーズ。これを見た申は、逆に入れなければプレーオフに残れないという状況になり、時間をかけて放ったパーパットは惜しくもカップの左をすり抜け優勝が決まった。