思わぬ展開!? 中嶋常幸を振り切った片山晋呉が21世紀の開幕戦を制した。
今シーズンの開幕戦 東建コーポレーションカップの最終日は予選ラウンドのときの雪から一転、おだやかな好天に恵まれた。しかし、上空を風が舞い各選手スコアを崩す展開となった。
最終日を5打差の単独首位で迎えた賞金王の片山晋呉もスコアを崩し、思わぬデッドヒートが展開された。2番をバーディでスコアを伸ばしたが、3番ショートをボギー。前半だけで4ボギー、11番でもボギーを叩き6アンダーまで落としてしまった。
「午前中の8番が終わった時点では、ああ、もういやだ、自分が負けるパターンだなとキャディと話しをしていた。 悪いショット自体はそんなに打っていないんですけれど、風の計算が分からないのと、ピンが全部奥なんで・・・」というようにショットのバラつきボギーが止まらなくなった。
12番パー5でもパーオンせずアプローチをパターできっちり寄せ、パーをセーブしてからリズムを取り戻した。前日イーグルを奪った17番パー5では、2打目を7Wで打ちグリーン右奥に外してしまった。 しかし、3打目のアプローチで片山の真骨頂ともいうべき勝負強さが光った。グリーンまでの緩やかなのぼり斜面をアプローチウェッジでカップに50センチまで寄せてバーディを奪った。
片山がもたつく展開となり、同じ最終組の中嶋常幸にも逆転優勝のチャンスがきた。 集中力でスコアを維持していた中嶋は17番ホールで3打目をバーディチャンスにつけた。しかし、一打差で首位の片山もバーディを奪ったためその差は変わらず18番へと勝敗は持ち越された。
18番ホールのティショットをバンカーに入れた中嶋は、2オンするのが精一杯でパーでホールアウト。一方片山はピン手前に2オンし、最後はバーディで今シーズンの開幕戦を制した。片山は昨シーズンの最終戦を2週連続で勝っているため、2年越し、2世紀にまたがっての3連勝を飾った。