キム・キョンテが単独首位をキープ 宮本勝昌、横尾要が追う
◇国内男子◇マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント 3日目◇ABCゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7201ヤード(パー72)
予選2日間に続き好天に恵まれた第3ラウンドも、高速グリーンが選手たちを待ち受けた。12アンダーの単独首位から出たキム・キョンテ(韓国)が「71」とスコアを1ストローク伸ばしてその座を堅守。通算13アンダーで「フジサンケイクラシック」以来となる今季2勝目に王手をかけた。
1打差の2位に宮本勝昌。さらに1打差、通算11アンダーの3位タイに横尾要とI.J.ジャン(韓国)がつけた。2アンダーの31位タイから出た藤本佳則がこの日のベストスコア「64」をマークして急浮上。丸山大輔と並び10アンダーの5位タイで最終日を迎える。
3位タイから出た石川遼は最終18番(パー5)で痛恨のダブルボギーを叩き「71」。通算9アンダーの7位タイに後退した。
<本命キョンテに挑むは日大同期の横尾&宮本>
12アンダー単独首位からスタートしたキム・キョンテがスコアを1つ伸ばし通算13アンダーで首位をキープした3日目。1打差の単独2位で追いかけるのは宮本勝昌。そして通算11アンダー3位タイに浮上し最終組の座を掴んだのは宮本とは日本大学時代のゴルフ部同期の横尾要だ。
3バーディ、ノーボギーでラウンドした宮本は「もう精一杯のゴルフで、3日間頑張ったから明日は伸ばせない。ノーボギー(ラウンド)も今日出ちゃったから、明日は絶対にボギーが来るし、自分にチャンスがあるとしたら、全員がスコアを落とすぐらいじゃないとないですね」と前日同様、弱気のコメントを残す。スコアを4つ伸ばした横尾も「風邪は少し良くなったけど、ゴルフの内容はそんなに良いもんじゃないよ。前半にチャンスを外して、後半(バーディが)獲れただけ。優勝できる自信なんてない」と続けた。
それでも技術的には円熟の世代。首位のキョンテが伸び悩んでいる展開に逆転優勝のチャンスは多いにある。ベテランの2人の口からは威勢の良いコメントは飛び出さない。だが横尾は「自分たちはそういう世代なんですよ。久保谷(健一)さんも、宮本もそうでしょ。若くはないので、『勝ってやる』とか『優勝狙います』なんて言えないんですよ」と、アラフォー世代をそう評す。
派手さは無いが、無謀な攻めをせずに堅実にスコアをまとめることも戦略の1つ。最終日は雨模様となる予報が出ており、スコアを伸ばすよりもいかにボギーを叩かずにラウンドすることも、優勝への近道になりそうだ。