Y.E.ヤンがアジア勢初のメジャー制覇! 石川遼は56位タイで終える
米国ミネソタ州のヘーゼルティン・ナショナルGCで開催されている、米国男子メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」の最終日。スタート前から強い風が吹き続け、全体的にスコアが伸び悩む中、中盤からは単独首位からスタートしたタイガー・ウッズと2打差でスタートしたY.E.ヤンの一騎打ちとなった。
過去、タイガーが重ねてきたメジャー通算14勝は、いずれも首位で最終日を迎えた逃げ切り勝利。だが、4番、9番でボギーを叩き、ヤンに並ばれて前半を折り返す予想外の展開となり、その伝説に暗雲が立ち込める。タイガーは11番でバーディを奪い再び単独首位に立つが、12番でグリーン奥からのアプローチを寄せきれずにボギー。共に6アンダーで並んで迎えた14番パー4では、ヤンがグリーン右手前ラフからチップインイーグルを奪い、ついにタイガーを逆転。ヤンは、タイガーを1ストロークリードして迎えた最終18番でも3メートルのバーディパットを沈め、アジア勢としては初のメジャータイトルを獲得する快挙を遂げた。終わって見ればタイガーに3打差をつける通算8アンダー、鮮やかな逆転劇だった。
通算8オーバーの70位タイからスタートした石川遼は、前半こそショートゲームに苦しみボギーを重ねたものの、9番では約20メートルを沈めてバーディ、さらに16番パー4では残り56ヤードの3打目を直接カップに沈めてバーディを奪うなど、多くの見せ場を演出。4バーディ、4ボギー、今週の自己ベストとなる「72」で終え、通算8オーバーの56位タイに浮上して4日間の戦いを終えた。通算2オーバーの26位タイからスタートした藤田寛之は、序盤からパットのタッチが合わず6ボギーの「78」と崩れ、石川と同じ56位タイに後退した。
上位では、逆転を許したタイガーが通算5アンダーの単独2位。通算3アンダーの3位タイに、リー・ウェストウッド(イングランド)とロリー・マキロイ(北アイルランド)が浮上。ヤンと同じ2位タイからスタートしたパドレイグ・ハリントン(アイルランド)は、8番パー3で池に2発打ち込むなど「+5」を叩いて一気に後退。通算イーブンパーの10位タイに沈み、大会連覇は叶わなかった。