さくら、まさかの池ポチャにギャラリーからは悲鳴も
2009年大会に優勝し、それまで苦手意識の強かったグレートアイランド倶楽部(千葉県)を制した横峯さくら。今年の「伊藤園レディスゴルフトーナメント」では、初日に2バーディ、2日目も2バーディと、ボギーをたたかずに首位と2打差の通算4アンダー4位タイにつけていた。
そして最終日の1番でピンの右2.5mのバーディパットを沈め、3番パー5でも下り2mを沈めてバーディ。6番でもピンの奥から下りのデリケートなラインを読みきり2.5mを沈めついに首位を捕らえた。
その後も10番、12番でスコアを伸ばし、この時点で2位に2打差の単独首位を快走していた。ところが、16番、17番で連続バーディを奪った藤本麻子が、横峯の10アンダーに並ぶと、最終18番の2打目はグリーンの左方向に飛び、水しぶきが上がると大ギャラリーから悲鳴が上がった。それまでの53ホールでボギーをたたかぬ安定したゴルフを続けていただけに、ギャラリーも“まさか”という表情を一様に浮かべていた。
「本当にバカだなという感じで・・・」。最終日の最終ホールでダブルボギーをたたき、単独3位に終わった横峯は自分のことを卑下する。「クラブの選択ミスです。残り170ヤードを11番ウッドで打ちましたが、6番アイアンが良かったですね」。
6月に「リゾートトラストレディス」の最終ホールで大城さつきがミスをして優勝を手にした横峯が、その逆に掴みかけていた優勝を自らのミスで手放してしまった。「本当にゴルフは最後まで何が起こるかわかりませんね。それを実感しました」と、しみじみと語る。
今大会で優勝を果たしていれば、逆転での賞金女王獲得のチャンスも少し見えてきたが、この結果、2年ぶりに賞金女王を奪回するためには、次週、そして最終戦と2試合連続優勝が最低条件となってしまった。(千葉県長生郡/本橋英治)