2010年 HSBC女子チャンピオンズ

桃子、5連続バーディと3連続ボギーのアップダウン

2010/02/26 18:52
手帳に書き込んだ”客観的”という言葉。はやる気持ちを抑えることも必要だ

「客観的」。上田桃子は自身のヤーデージブックにそう書き込んだ。昨日は調子が良いのにスコアが伸びず、歯痒い思いを味わった。その原因と対策を考え、「調子と結果はイコールじゃないことが分かりました」と上田は言う。調子の良い自分に期待し過ぎない様にとの自戒の念を込めた言葉だ。

「HSBC女子チャンピオンズ」2日目、上田は10番をバーディ発進としたものの、続く11番では下りのパットをオーバーして3パットのボギーとする。しかし、13番で5mを沈めてバーディを奪うと、そこから5連続のバーディ奪取。後半も2番、3番でバーディを奪い、一時は7つスコアを伸ばして通算4アンダーまで浮上した。

先週、今週と暑さの中で難易度の高いコースに向き合う上田。「グリーンが止まらないから、短めのクラブでしっかり打って球を止めるようにしている。体をフルに使っている状態」。その状況に、上田の体が悲鳴を上げた。

「5番のティショットの前に、キャディさんに『足、やばいです』って言ったんです。もしかしたら、言っちゃったから駄目だったのかも知れないけど…」。先週から蓄積された疲労は、足の甲からふくらはぎ、そして太ももまで上がってきて、「太ももがパンパンで動かない状態だった」と振り返る。5番から3連続ボギーとした上田は、結局この日は「68」で回り、アップダウンの末、首位と4打差の15位タイに落ち着いた。

「このコースを3年回って、初めて60台を出せました」と上田の表情は暗くない。むしろ、昨日ぶつかった壁を早くも乗り越えかけているような明るさだ。ゴルフの調子よりも課題は体力。「明日はフェードで止めてみたり、ロングパットを覚悟してパーで仕方ないというホールを作って、ロングで勝負を掛けるとか。無理をしないことがテーマです」と、省エネラウンドを目指すという。それでも、「どうなるかは想像つかないです」と、上田は苦笑いで締め括った。

2010年 HSBC女子チャンピオンズ