桃子、3アンダーで踏みとどまる
「全米女子オープン」3日目は、宮里藍と同組となった上田桃子。「良いショットをして、一緒にスコアを伸ばせるように」と、スタート前の中断の影響で45分程遅れたが、正午前に仲良くスタートした。
すぐにチャンスは訪れた。2番パー5で3打目をピン上1.5mにぴたりとつける。しかし、下りのスライスラインを読みきれずに、このパットを決められない。続く3番パー5も同じような距離につけたが、今度も決めることが出来なかった。
奥に池が待ち受ける打ち下ろしの4番パー3。風が強く吹きぬけるこのホールで、上田はティショットをミスして、手前の花道にショートする。アプローチで1.5mに寄せたものの、今度はこのパーパットを外してボギーとした。「前半は入れたいパットを全部外してしまって、自信まで無くなってしまった」という上田。9番でも、左1mのスライスラインを外し、前半は2つスコアを落として通算1アンダーで終えた。
ハーフターンに、「このままじゃ、全米女子オープンなのに面白くない」と、自分にハッパを掛けなおした。パッティングの注意点はリズムだけ。そう決めると、10番パー5ですぐにバーディが訪れた。「後半はバーディが先行して、気持ちが切り替えられました」という上田は、得意のインコースで巻き返す。 10番の他に、13番、18番と3つあるパー5すべてでバーディを奪って、ボギーはひとつだけ。この日「73」で回って、通算3アンダーで踏みとどまり、首位と6打差の9位タイで大会3日目を終えた。
「後半はパターが良くなったのが大きいです」と、ラウンド中の修正で3日目を乗り切った上田。逆に言えば、課題はパッティングだけ。ショットは安定しており、優勝争いも夢ではない。
「優勝とかベスト10とかは意識せずに、自分がやることのテーマを決めて、最後まで強い気持ちで戦いたい。インでいくつもぐれるかが勝負になる」と、サンデーバックナインで最後の勝負を掛けるつもりだ。初挑戦の全米女子オープン最終日、上田の爆発力に注目だ。